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器の大小、ではなく [世間]

「なにプレイだよ!」と云うブログの、疑似科学と云うエントリを読んだ(なんとなく微妙に失礼な書き方のような気がするけれど、プロフィールがなくてハンドルネームも分からないので仕方がない。それともanother_insightさん、とお呼びするべきなのかな)。なんとなく最近この辺とかこの辺に書いたことに関連しているような気もするので、言及してみる。

この方はどうやら分析関係を生業としている研究者のようなんだけれど。

ある人が裏山で採取した草を手に包んで、’その人が主張する’自分の’パワー’を加えて癌患者に飲ませたら癌が治ると主張したとします。
この場合、癌が治ったという事実は捉えることができます。さらにどれぐらいの量、期間、草を与えればどれぐらい癌が小さくなるかという定量もできます。また再現も可能でしょう。
つまり一見すると科学ですが、そこに’自分のパワー’とか、ちょっと怪しげな要素が加わります。
こういうのを疑似科学と言っているんだと思います。

ちょっと違うと思う。その’その人が主張する’自分の’パワー’が「科学的なものだ」と主張するのでなければ、疑似科学じゃなくてふつうにオカルトじゃないかなぁ。その効果の源泉が裏山で採取した草にあると捉えるのか、’その人が主張する’自分の’パワー’にあると捉えるのかで話も変わってくるだろうけど(で、それはもとの主張の主旨にも関連してくるだろうけど)。

研究者の中には、「そんなのインチキだ、疑似科学だ」といった主張しかしない人がいることも事実です。
僕はそれは非常に器の小さいことだと思っています。

どうだろう。ぼくの知っている科学者はだいたいインチキだとも’疑似科学だとも云わずに、「オカルトだ」と云うような気がする。ただこの場合、裏山で採取した草に着目することも可能であって。癌が治ったという事実が確認できて、その理由が裏山で採取した草にあると考えることができれば、それは実証に充分に値する研究のタネとなると思う。ましてやこれはある意味「結果がすべて」の医療の領域の話だし。

それ以前に、この方こんな考え方をしていてお仕事が大変なんじゃないだろうか。この方が分析している試料に、知らないひとがどんなやり方で自分の’パワー’を注入しているかわかったもんじゃないと思うんだけど。いつもそんなことまで考慮に入れているんだったら、うっかりすると分析が成立しないんじゃないかなぁ。

研究者の立場であれば、「癌が治った」という事実が本当かどうか?医療機関で他の治療を並行して行っているか?を調べるべきだし、草そのものの成分、またその’パワー注入’の前後の草の成分の変化を調べるべきだと考えています。

そういうわけで、草に癌を消す能力を注入するパワーを持っていると考えているひとは、この方に分析を依頼してみるのがいいと思う。きっと調べてくれる。忙しくても、どんなに信憑性の薄い内容でも、充分な報酬を準備していなくても、この方は断るような器の小さい方ではないようなので。
ちなみに、科学者が相手にしない場合、おおむねその原因は「ふつうに考えてありそうにない」「調査のコストに得られるベネフィットが見合わないと判断できる」と云うあたりだと思う。この辺については、以前こちらで書いたような話になるんだと思う。
いや、この方も実際は、なにかの分析をするたびに「その試料にパワー注入が行われているかどうか」なんて確かめたりしてはいないんだと思うし(だいたいどうやって確かめるんだ)、それはけしてこの方の器の小ささのせいだとは思わないけれど。

たんに説明が間違っているだけで、事実は正しいのであれば、そこにはなんらかのメカニズム(因果関係)があるわけで、それを補って説明するのが研究者のとるべき態度だと思うのですが。

さっきも書いたけれど、「癌が治った」という事実が確認できれば、パワー注入云々はともかくとしてほうっておかれることはないと思う(可能性、ってだけでも)。でも、実際に調査する前に「はたして研究に値するか、成果を結ぶ可能性は高いのかどうか」と云うことについては当然検討がおこなわれると思う。
そして、例えば芹沢さんの覚えておきたい、ニセ科学リストに記載されているものはおおむね、そう云う意味で棄却が相応しいと判断されるものか、あるいは確実にありえない(ありえたとすれば既存の科学が崩壊する、またはそもそも科学以前に意味がわからない)ものにあたる(絶対にありえない、と云うことは言い切れないかも知れないけれど、それを要求するのは悪魔の証明にあたる)。

「そんなの疑似科学だ」って主張するだけなら研究者じゃなくてもできるでしょって思うんですが。

いちいち自然科学の研究者に主張してもらわなくても、わかるものはわかります。

あ、これは別に特定の誰かに対して言ってるわけじゃないですよ、念のため(笑)?

そんな予防線を張らずに、ちゃんと「誰それのことを云ってます」とお書きになればいいのに(って、また「煽るんじゃない」って怒られそうだ)。


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コメント 4

Noe

poohさん

この方、すごく相対的ですね。
私なら、「自分のパワーでがんが治った」なんていう人(そんな人実際にいるのか知りませんが)のいうことはあまり信じられないです。その人が調査データでも持ってきたら一応そのデータを評価しようとするかもしれませんが、自分から調べるのはいやですね。興味も無いし、暇も無いし。(研究者でもありませんけど)

ただ、話を聞いて(中身を全く検討せずに)「そんなの疑似科学だ」って言い切ってしまうのもまた問題なのかもしれません(この方の例えが疑似科学としては不適切なので違和感はありますが)。中には検討に値する新説が含まれているかもしれません。
by Noe (2007-12-05 13:03) 

pooh

> Noeさん

と云うか、この方自身、研究者として元エントリにお書きのような態度は実際にはお取りにならないと思うんですよ(お仕事にならないでしょうし)。だとすれば、どんな意図でエントリをお書きになったのかなぁ、みたいな部分が気になります。

> ただ、話を聞いて(中身を全く検討せずに)「そんなの疑似科学だ」って言い切ってしまうのもまた問題なのかもしれません(この方の例えが疑似科学としては不適切なので違和感はありますが)。中には検討に値する新説が含まれているかもしれません。

いや、現場の科学者の方はその辺りシビアだと思いますよ。傾聴に値する話は聞き逃さないだろうし、成果が挙げられるような要素がある話はほうっておかないと思います。この辺り、apjさん辺りのご意見が聞ければなぁ、って気もします。
by pooh (2007-12-05 22:59) 

Noe

poohさん

この方、同僚の方にでも嫌な思いをさせられたんでしょうか。
ニュースか何かで聞いた話題を何気なく振ったら、「そんなの疑似科学だ!!」と決め付けられたとか。
by Noe (2007-12-06 09:30) 

pooh

> Noeさん

なんかそういう種類のお話のような気もしてきました。

このブログも多くの部分が他のひとへの野暮な突っ込みで成り立っているので、その辺留意しないといけないんでしょうねぇ。
by pooh (2007-12-06 22:24) 

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