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荒川静香の解説(フィギュアスケート) [みたもの、読んだもの]

いつもお読みいただいている方には特に関係しない話なのだけれど、今年の一連のフィギュアスケート関連のエントリは、「流行りっぽい話題を扱った場合のアクセス動向」を見る目的もあって。全体に変に抽象的なタイトルのエントリが多いこのブログで、例外的に大会名そのままのタイトルになっているのはそう云う意図もあったりする。
とまぁそれはそれとして昨日も今年のGPファイナルについて触れたのだけれど、これに関連してkurimaxさんの伊藤みどりと荒川静香の解説の違いと云うエントリを読んだ。

いくつかフィギュアスケートに触れているブログを見ると、荒川静香の解説に対する不評が目立つ。真央を差別しているだの、真央のときだけ小姑みたいに粗探ししているだの。
やれやれ、「消費者」のみなさんは目の付け所が違う。

荒川静香は現行の採点方式(ひとつひとつの技に対してレベルを設けて細かく採点)で活躍した唯一の解説者。しかも五輪で勝ってるので選手やコーチ以外では圧倒的に正しい存在で、アナも誰も荒川の実績や着眼点には突っ込めない。

そうなのだ。新採点で点数を取って勝ち、しかも観客を魅了する、と云うことを成し遂げたフィギュアスケート解説者は、日本には荒川静香を除いてひとりもいない。それがほんとうはどう云うことなのか、を知っている、唯一の解説者なのだ。

いまのフィギュアスケートは「すごい」ことをやっても勝てない。要求される要素をすべて高水準でこなして、さらにその上で「美しさ」が要求される競技だ。正直ぼくたち素人はその最後の「美しさ」だけで満足するけれど(復活してくれ太田由希奈)、それでは「勝てない」。
そして、真央にとって「勝つ」と云うことは、「世界一になる」と云うことだ。

マスコミは情緒をパッケージして販売する。消費者の皆さんはその情緒を購入して、安心して気楽に「感動する」。その安物の「感動」はマスメディアの指揮どおりにいとも簡単にバッシングに反転し、例えばトリノオリンピック前後で安藤美姫をひねり潰した。フィギュアスケートの世界で戦う彼ら、彼女らは、この国の「ファン」たちを絶対に信用してはいけない。それはマスメディアの煽動ですぐさま一丸となって牙を向く移り気な盲目の集団だ

浅田真央が、高橋大輔が、1位と評価された演技のあとで納得のいかない表情をしたり、涙をこぼしたりする。自分と戦うこと、ひとつひとつの点数を積み重ねること、そしてその場にいる審判と観客に演技を通じて訴えかけることが、彼ら彼女らにできる、そして信じられる唯一の行動だからだ。マスメディア(およびその軽佻浮薄さの象徴としての松岡修造)も、テレビの前の観客も、本当はだれひとりとして味方ではない。安藤美姫の心をいったんは打ち砕いた、伊藤みどりに「銀メダルでごめんなさい」と口にさせてしまったこの国の感動したがりの消費者たちの仕打ちを、彼ら彼女らはまのあたりにしているはずだ。

そしてそのことを、荒川静香はだれよりも知るひとりだ。長野五輪で抜擢されて注目を集め、成果を残せずにマスメディアと善良な消費者のみなさんに叩き潰され、そこから自力で世界の頂点にまで這い上がった「氷の姫君」は、結果を残せないフィギュアスケート選手に対してこの国のマスメディアと消費者たちがどんな仕打ちをするのかをすべて知っている。真央に向かう声援が失望に変わるときに、どんなむごい目に彼女が遭わされるのか、を知っているのだ(荒川静香はマスコミの豹変を卒論のテーマにまでしている。過酷な経験がそこまで彼女を強靭にしたわけだ)。

村主章枝も、荒川静香も、最近では安藤美姫も、マスメディアと善良なる消費者のみなさんの鋭利な牙にえぐられてきた。浅田真央が同じ境遇に陥らないためには、勝ち続けるしかない。演技のなかで荒川静香に指摘されるようなミスは、ひとつも許されないのだ。
そんなふうに勝ち続けることのできた選手は、まだひとりもいないのだけれど(いや、プルシェンコがこのまま引退すれば別だけれど)。

新採点になってから、世界を狙う選手のプログラムは要素でぱんぱんになっている。ひとつのミスを補うためにその場で当初の予定にない要素を追加することは事実上不可能だ(さらに、真央はそういった応用を利かせることが得意な選手とは云えない)。世界一には、プログラムの最初から最後まで高く評価される要素を詰め込むことでしか辿りつけないのだ。トリプルアクセルをあれだけ決めて見せる中野友加里に、あの採点は不当に低く見えるけれど(実際のところぼくも納得できているわけではないけれど)、でもいまの採点方式の現実ではあるのだ。

その意味で、本当に真央の(そして安藤美姫の)技術面・心理面の両方を理解できるのは、リンクの外には荒川静香しかいない。可愛い真央ちゃんが勝てなかったときに、その理由を実感を持って理解でき、指摘できる解説者は、この国にはほかにはいない。競技においていまのフィギュアスケート選手に必要なものはなんなのか、を、荒川静香は誰よりも知っているのだ。
・・・・・・なんてことは少しだけ考えればわかるはずなのに、わが国の消費者のみなさんにはそれだけ考える手間さえ惜しいらしい。で、マスメディアも「感動はほしいけど考えるのはいや」な消費者の皆さんのほうが御しやすいんだろうなぁ。かくして、フィギュアスケート人気も流行として消費されていくんだろう。


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Noe

poohさん

>いくつかフィギュアスケートに触れているブログを見ると、荒川静香の解説に対する不評が目立つ。真央を差別しているだの、真央のときだけ小姑みたいに粗探ししているだの。

世間ではこんな風に思われているんですか。荒川静香の解説は分かりやすくてとても勉強になるんですが。
彼女のおかげで、「今ちょっと回転が足りなかった」とか見ていてなんとなく分かるようになりました。
by Noe (2007-12-18 08:55) 

菜々子

よくわかりました。荒川静香さん解説も彼女が真面目で、演技中に細かく説明なのだと、だけど、あえて言うと、我々観客は採点のことばかり、わずか4分の演技をゆっくりそれぞれに、鑑賞したい、なのにいちいち細かくいわれても、興ざめする。我々観客は、採点者ではない。楽しんでみていること、また解説者は、目立ちすぎたり、自己主張してもダメあくまで、影にまわるべき、あくまで、選手が主体だからみんな選手に注目していることが、解説者としてのルール基本です。
by 菜々子 (2007-12-18 14:56) 

菜々子

追加ひとつ
2007.12.17GPトリノのフリーのジャンの演技中に荒川静香さんは、
スピンが世界一と評価これは、解説者として、言いすぎではないでしょうか?ジャンは14歳ですよ。演技中は、簡潔に 「いいですね」 くらいで軽く解説して流す程度のほうが、ゴールドメダリストでも、まだ彼女は若いし、また今プロのスケーターでしかしアマチュアから、引退したのだから、あまり生々しい解説はさけて荒川さん自身ももっと、可愛くご自身を演出されたら、よろしいかと
by 菜々子 (2007-12-18 16:05) 

TAKESAN

今晩は。

こういう話題は、突き詰めると、解説者はいかにあるべきか、という問題になってきますよね。私自身は、感情をなるべく排し、かつ具体的なものを望む人間ですが、菜々子さんが仰る事にも、一理あると思います。
ただ、ちょっと解らないのは、細かい技術的な所に言及したりする所と、解説者の「自己主張」や「目立つ」というのとどう繋がってくるのだろうか、という部分だったりします。私が思うに、解説者の感情の受け取り方には、相当なバイアスが掛かっているのではないかな、と。選手への思い入れも、作用する事でしょうし。

明らかなのは、我々には、よほど近しい関係で無い限り、対象の胸の内など、推測しか出来ない、という事です。解説の仕方をどう感じるかは、多分に、私達の受け取り方、つまり解釈次第と言えます。

個人的には、解説は、実況との関係も論ずるべきで、それだけを切り出さないのが良いだろうな、と思っています。
by TAKESAN (2007-12-18 17:53) 

pooh

> Noeさん

なんか、真央ファンからの風当たりがすごいらしいんですよ。つれあいが(フィギュアスケートマニアなので)チェックしてるんですけど、2ちゃんねるの関連スレッドとかmixiの真央コミュニティとかがすごいことになっているそうで。ぼくはそんな頭の悪そうなものは見たくないので、チェックしてません。

と云うか、エントリ中にも書きましたけど、そう云うファンたちはいつでも簡単に豹変してしまう気がして仕方がないんです。ファンを名乗るならその選手のことを理解すべきだし、その手がかりとして現状荒川さんによる解説以上のものはない、と思っています。
by pooh (2007-12-18 21:51) 

pooh

> 菜々子さん

フィギュアスケートは、採点を競うスポーツなんですよ。で、選手はみんな高得点を獲得して勝利するために努力し、演技するんです。
本文中にも書きましたけれど、ぼくたちは鑑賞者です。なので、見せてもらえるものが美しければいい。でも、選手たちはそうはいかないんです。そのことをぼくたちに伝えてくれるのは、なによりも荒川さんの解説だと思っています。

その意味でぼくは、(こなれているかどうかは別として)荒川さんは解説者のすべきことをまさに行っている、と思います。感情過多でポエムに満ちた実況で観客を煽るアナウンサーやそれに乗せられて情緒だけで選手の演技を見るファンの何百倍も選手の現実を分かっているし、その同じ視点をぼくたち鑑賞者にも伝えてくれている、と思います。

とまぁ、同じ鑑賞者でも菜々子さんとぼくとではこれだけ考え方が違うわけです。簡単に「我々観客」と云うような言葉はお使いにならないほうがいいかもしれませんね。
ぼくも菜々子さんに同意する部分はあります。たまに実況も解説もない放送を見ると、これもいいなぁ、と思いますし。
by pooh (2007-12-18 21:52) 

pooh

> TAKESANさん

おっしゃることは分かります。

ただ、採点方法が変わってからのフィギュアスケートは競技として難しいんです。実況担当者も、なかなか把握しきれない。エントリに書いたことの繰り返しになりますが、実感を持ってその部分を把握しているのは、放送席では荒川さんだけなんです。

放送局の方針は、競技としての正確な実体を伝えるのではなく、ひたすら情緒を煽る方向を向いています(ほかの選手の演技をカットしてでも、真央の同じ演技を2回放送する、と云うような)。特に民放のアナウンサーは、「競技としてのフィギュアスケート」を伝えようとすることを最初から放棄しているようなスタンスのひとも見受けられます。そこに迎合して荒川さんまで伊藤みどりさんみたいに「真央ちゃんすご〜い」とか云っていたら、彼ら彼女らが本当に戦っている相手が見えなくなったままになってしまう。これは選手たちにとって不幸なことだと思いますし、その不幸さを望んでいるひとたちを本来「ファン」と呼んではいけないのだと思っています。

実況が煽り口調であることは、それ自体が悪いことではないかもしれません。ただ、プロレス中継時代の古舘伊知郎の実況が反発を招かなかったのは(それがプロレスと云う競技に適していた、と云う部分を別としても)彼が誰よりもプロレスを愛し、どんなに逆上しているように見えても絶対に技の名前を間違えたりすることはないスキルを持っている、と云うことをファンがみんな知っていたからだ、と思います。

フィギュアの実況を担当するアナウンサーには、その水準に達しているとはとうてい思えないひとが見受けられます。昨年フジテレビでフィギュアスケートの実況を担当し、会場で「沈黙は金」なんていう垂れ幕を掲げられた塩原恒夫アナウンサーの「語録」が、このエントリの言及元のkurimaxさんのブログにあります。
http://d.hatena.ne.jp/kurimax/20070330/1175228627

ちなみにぼくの知っている限り、ぼくより年季の入ったフィギュアスケートファンの評判が一番いいフィギュアスケートの実況担当者は、NHKの刈屋富士雄アナウンサーです(「トリノの女神は荒川にキスをしました!」で有名ですよね)。ほぼ日で、その刈屋アナウンサーのインタビューが上がっています。
http://www.1101.com/kariya/index.html
どれほどのことを考えてしゃべらなければいけないのか、が如実にわかります。

すいません。ぼくはあんまりクールじゃないです。
でも、不用意な実況担当者とマスメディアは、ぼくには「選手を潰す側」にいる存在に見えるんです。情緒だけでものをいいがちな「ファン」たちも。
by pooh (2007-12-18 21:54) 

PseuDoctor

こんばんは。

「解説が気に食わないと観戦の楽しみが損なわれる」という意見そのものには同意も共感もするのですが、私は荒川さんの解説に特に違和感は感じないですし、何故バッシング(と言い切って良いのかどうか解りませんが)されるのかも理解できないです。

余談ですが、リンクを貼ってくださった刈屋アナウンサーのインタビューは、とても良いですね。あの時の事を思い出しただけでなく、新たに知った事も沢山ありました。
by PseuDoctor (2007-12-18 23:02) 

pooh

あ、「トリノの女神」じゃなくて「オリンピックの女神」だ。
逆上しているぞ。いかんいかん。
by pooh (2007-12-18 23:03) 

pooh

> PseuDoctorさん

荒川さんの解説も手放しで褒められない部分もあって。今年は相当ましになりましたがこなれていない部分もあるし、彼女は充分に知的ではあっても如才なさと云う部分に欠ける(天然、とも云います)。
真央ファンを自認するひとたちは彼女に対してネガティヴな発言はすべて許せなかったりするようですよ。そう云うのはファンとは云わない、と思うのですがね。

刈屋さんのインタビュー、面白いですよね。
真剣に向き合う姿勢が伝わって来ます。
by pooh (2007-12-18 23:11) 

Noe

poohさん

>なんか、真央ファンからの風当たりがすごいらしいんですよ。つれあいが(フィギュアスケートマニアなので)チェックしてるんですけど、2ちゃんねるの関連スレッドとかmixiの真央コミュニティとかがすごいことになっているそうで。

「気に入らんこというな」ということですね。でも、ちょうちん解説ばかりで持ち上げた挙句、(視聴者が)思ったよりも真央ちゃんの点が低かったら逆に納得行かないと思うんですが。

(全然関係ないですが、裁判で「不当判決」と書いた垂れ幕をもって走ってくる人を連想してしまいました。「勝訴」を用意するなら「敗訴」も用意しとけよ、って本当に全然関係ないですね。すみません。)
by Noe (2007-12-19 08:34) 

pooh

> Noeさん

> ちょうちん解説ばかりで持ち上げた挙句、(視聴者が)思ったよりも真央ちゃんの点が低かったら逆に納得行かないと思うんですが。

ぼくもそう思うんですけどね。欲しいのは多分「納得」じゃなくて「感動」なんでしょう(この「感動」と云うのも、ぼくの知っている定義のものとは多分別の言葉です)。
あまりそういうものはスポーツに求めないほうがいいと思うんですけどねぇ。
by pooh (2007-12-19 12:09) 

TAKA

フィギュアには疎い私ですが荒川静香さんの卒論のテーマ、「マスコミの豹変」は興味を引きました。なんとなく分かります。
金メダルを取った時の演技が素晴らしかったのも納得です。
「春先のフキノトウが綺麗なのは、冷たい雪に閉ざされた冬を耐えしのんだからだ。」という感じですね。

>菜々子さん
 「いちいち細かくいわれても、興ざめする」
そんな時もありますね。素人が、「ジャンのスピンは本当に世界一なのかどうか」などと細かく考えても、疲れるだけですからね。
のんびりTVを見るコツは、『解説者がだれをどんな風に、どう評価したなんて細かく考えない』ことです。

荒川静香さんの細かい解説も、「フィギュアスケートの本当の面白さをファンに伝えたい。」という気持ちからでしょう。
ルールを知っておく事で、素晴らしい演技に「より深く」感動できますからね。
by TAKA (2007-12-19 22:26) 

菜々子

冷静で、深い多様性のある判断の親切丁寧なご意見ありがとうございます。この文面は男性の方でしょうね、やはり女(菜々子)は、狭い了見で1点に縛られて、考えすぎを改め 広く物事を捉える境地になりました。まあ大体相して女は感情で物事を捉え、男性は、理性で捉える
温度差を考えさせられました。ありがとう
by 菜々子 (2007-12-19 23:49) 

pooh

> TAKAさん

正確な卒論のテーマは、スポーツとマスコミの係わり合い、みたいな感じだったと思います。でも、着想の源はやはり自分の経験だったようで。取材に来た記者に逆取材とかしてたらしいですよ。
そう云う発想があるひとなので、私情で特定の選手を貶めたり、とか云うのはとても考えづらいんです。

明確に意識しているかどうかは別にして、そういうあたり使命感に近いものはあるんじゃないですかね。視聴者に選手の現実を伝えたい、と云うような。それはぼくたち視聴者にとっても多分、僥倖です。
by pooh (2007-12-20 07:50) 

pooh

> 菜々子さん

フィギュアスケートは世界のトップを争うことを各種目世界で6人だけにしか許さない、恐ろしく厳しい競技である、と云う事実があります。彼ら彼女らが勝ち続けてくれないと、ぼくたちはそのひとの演技を見ることができなくなってしまうんです。

選手の努力を単なる娯楽として消費するのではなくて、そのことも踏まえたうえで応援していきたいな、なんてぼくは思いますし、ファンを自認するみなさんがそう云うことを意識していてくれればいいなぁ、なんて思っています。
by pooh (2007-12-20 07:54) 

ゆか

こんにちは。
今回のこの解説騒動、やけに盛り上がってますね。

論点を整理させていただいてよろしいでしょうか。
大きく、荒川賛成派、荒川反対派、荒川反対過激派に分かれると思いました。

荒川賛成派…荒川のミス指摘は正しい。試合中に指摘されたほうが、リプレイ中に指摘されるよりも良い。荒川は浅田真央を思って即座にミスを指摘する(弱い選手に厳しく言わないのは言ってもできない選手だからである)。荒川以外に新採点対応している解説者はいない(ミスを指摘できる解説者はいない)。荒川の冷静なミス指摘で、視聴者の「浅田真央への期待」を現実の浅田真央の姿と一致させることができる。

荒川反対派…荒川のミス指摘は正しい。しかし表現がうまくない(一文が長い、表現力が乏しいなど)。演技中は技の名前など最小限に抑えた解説が良い。または、演技中に言う場合は表現に気をつける。技の映像はリプレイ時にも出るのだから、その時に言うこともできるはず。荒川がミスを指摘するのは当たり前のことである。荒川以外の解説者もミスを指摘することができる(新採点を理解している)。

荒川反対過激派…荒川のミス指摘は正しい。しかし、表現がうまくないため、演技中には言わないで欲しい。ミスを指摘する時に、フォローが足りないのでつめたく感じる。荒川以外の解説者(佐藤由香、本田武史、伊藤みどりなど)は、ミス指摘だけでなくフォローもできるので荒川よりふさわしい。荒川が選手によって態度が違うのは、荒川本人の感情が違うからである(過去のことがあるため、荒川は浅田真央のことを嫌っているように見える)。

ざっと色々な意見を読んだ上でのまとめですが、概ねこんなところだと思いました。

私個人の意見は、実況のアナウンサーとの相性が悪かったのがすべてだと思います(3つの中なら反対派です)。NHK杯でも解説は荒川さんでしたが、その時は実況アナが勉強家で、演技中の掛け合いがまさに荒川さんならではの答えが得られる問いだったり、荒川さんの解説を受けてフォローしたりですばらしいものでした。
ところが今回のテレ朝の放送では、アナウンサーは煽りばかりでした。その中だと荒川さんの解説は浮いて聞こえるものでした。NHKなら、フォローはアナウンサーがやったでしょう。

今回の騒動、荒川さんばかりが批判を受けている点、要点がごちゃごちゃしすぎている点(的外れな議論が多い)が問題だと思いました。長くなりすみません。
by ゆか (2007-12-20 20:24) 

pooh

> ゆかさん

いらっしゃいませ。

このコメント欄の上のほうでTAKESANさんがおっしゃっていることと関係するんですが、実況担当者と解説担当者の役割分担、と云うのもあるかと思うんですよ。

多分、イニシアティブを取るべきは放送局の人間である実況担当者のほうで。解説担当者を生かせるよう誘導するか、あるいは実況をやりやすい解説担当者を選ぶか。実況担当者と解説担当者の向いている方向がばらばらだとあまりハッピーな結果が出ないでしょうし、そう云うサンプルなのかもしれません。

荒川さんは「解説者は技術的な解説をするもの」と思っているでしょうから、その意味では放送局の方針に合致していなかったと云えるのかもしれませんね。テレビ朝日のフィギュアスケート放送の解説者にはお笑いタレントでも連れてきたほうがまだ齟齬が少なかったのかも(お笑いタレントを貶めるのではなく、放送局の意図に忠実にふるまえる、と云う点で)。そうすればこちらも副音声を消して見る(と云うのが地上波でできるのかどうか、実はテレビをほとんど見ないぼくには分からないのですが)と云う選択肢をためらいなく選べてよかったのかもです。

で、誤解がないこととは思いますが、ぼくが懸念しているのは、フィギュアスケートと云う競技とその競技者たちが「そういうもの」として矮小化されたものに位置づけられてしまう可能性です。
by pooh (2007-12-20 22:20) 

荒川ファン

荒川さんの採点を意識した解説の仕方は、正しいかも知れません。ただ、演技中は出来るだけ控えてほしいし、視聴者が演技を鑑賞する楽しみを奪わないでほしいのです(解説はリプレイ時にお願いしたい)。誰が見ても分かる事「バランスを崩しましたー」「転倒してしまいましたー」等は要らないでしょう。
オリンピックで、荒川さんのトゥーランドットが芸術的で感動的であったのは、あの控えめな実況と解説があったからこそです。もし、有香さんが大きな声で一々ミスを指摘していたなら、あれは私の永久保存コレクションにはならなかったでしょう。
by 荒川ファン (2007-12-22 06:17) 

pooh

> 荒川ファンさん

> 「バランスを崩しましたー」「転倒してしまいましたー」等は要らないでしょう。

この点については同感です。彼女のこなれていない部分だと思います。

> 有香さんが大きな声で一々ミスを指摘していたなら、あれは私の永久保存コレクションにはならなかったでしょう。

これはどうでしょうか。

ところで、お判りのとおり、このエントリの主旨はそこにはありません。
by pooh (2007-12-22 06:28) 

旅人

2ちゃんねるでの荒川さん叩きが余りにも過剰なので、「浅田真央 荒川静香」で検索してここに辿り着きました。
荒川さんはフィギュアにおける技術や美しさに対する眼が自他ともに厳しい方だと思ってます。解説にも熱心に取組むあまり、ついつい言わないでもいい事まで語ってしまってるのではないかしら?
フィギュアスケートにおける解説という分野が、解説者の人数も少ないしまだまだ成熟していないのだと思います。

でもですね、フィギュアの解説云々以前に「喋りの技術」という点では荒川さんも発展途上だと思います。荒川さん、喋りすぎなんですよね・・もっと黙っててもいいのだけどついつい頑張って解説してる感じですね。
いずれにしても、2ちゃんねるの叩かれようは異常ですよ。私はその方が怖いですね。本当にあんなに盲目的な浅田真央ファンがいるのでしょうか?それとも一部コアな層が執拗に繰り返しているのでしょうか???
by 旅人 (2007-12-24 06:25) 

pooh

> 旅人さん

いらっしゃいませ。

エントリやコメントのレスにも書きましたが、荒川さんは最前線で闘う選手たちに「勝って」欲しいんだと思います。解説の技術と云う面では難しい部分はあると思いますが、意余って力足らず、と云う部分があるんでしょう。
でも、耳当たりのよさがそれほど重要とは、今のぼくは思っていません。それはエントリを読んでいただいているならお分かりいただけるかと思います。

浅田真央、と云う存在は、いまのうちの国におけるフィギュアスケートと云うスポーツの位置づけをよくも悪くも象徴する選手なのかも知れません。個人的には、今年はじめて一線級で闘えるようになった(その一線が、超一線なのですけど)選手だと思っているのですが。
by pooh (2007-12-24 22:15) 

ねこ

 私は、長年の荒川さんのファンであり、フィギュアスケートのファンです。ですが、浅田選手のファンの意見も理解できます。
 GPF FPにおいて浅田選手は、これまで女子シングルでは誰も成し得なかった高難度プログラムを滑りきりました。しかしあの解説ですと、通りすがりの視聴者には、まったくそのことが解りませんし、私の母などはあの演技が特に良かったという印象を持ってなかったようです。私は演技を見て驚愕しましたけれども。。。もちろん、荒川さんが指摘したような課題が彼女にはあり、今後も苦しい戦いになることは、長年のファンは承知していると思います。けれども、他選手と比べても、少し欠点の指摘が目立ちすぎていたと思います。(でも、そういう冷静な人が、本当は選手の為になる存在かもしれません。)
 技術的な解説に優れている荒川さんの解説は、基本的には好きです。回を重ねるごとに、良くなってきていると思います。(安っぽい演出をする、アナウンサーや番組構成には辟易しています。)
 私も女ですが、上記菜々子さんのように「荒川さん自身ももっと、可愛くご自身を演出されたら、よろしいかと」などと気持ちの悪いことは全く思っていません。
by ねこ (2008-01-16 16:20) 

pooh

> ねこさん

いらっしゃいませ。

ねこさんのような角度と軸で、「浅田選手のファン」のみなさんも捉えてくれればいいのだろうな、と思います。

おっしゃることは分かりますし、逆にねこさんにはぼくがこのエントリで伝えたかったことは伝わっている、と思います。ですので、これ以上は申し上げないことにします。世界選手権を楽しみに待っていましょう。
by pooh (2008-01-16 21:49) 

しゅうさん

何時もアイススケートショウなどを鑑賞しているフアンです、いつも演技の最中に荒川静香さんが銘々の演技について「トリプルトウループ」「ダブルアクセル」「ダブルトウループ」だのなんだの都度言われる事が大変耳障りで、出来れば、演技中はミュージックとのマッチングを楽しんでいますので、ボリュームを下げてしまいたくなります、そんな説明はいらないので黙っていてほしいのです、演技の合間に「シェラザード」はこんな物語ですとか言ってほしいのです、このことは街の人からも聞きます、TV見ている人は演技の種類が今何をしたのかは必要でないのです、映画館で横の客がお喋りすぎるのと同じなんです、評価は見ているファンがしてるんです
by しゅうさん (2011-04-30 21:24) 

pooh

>しゅうさん さん

あなたはCSなんかの、解説の入らない放送をご覧になるのがいいでしょう。

> 評価は見ているファンがしてるんです

ファンは点数を付けてくれません。
あなたや「街の人」とやらがフィギュアスケート本来のスポーツとしての側面に敬意を持てないのは勝手ですが、それが多少ならず勘違いであることは自覚しておいたほうがいいかと思います(ぼくには自覚がありますし、何度も書いています)。
by pooh (2011-04-30 23:40) 

しずお

仕事でたびたびヨーロッパに行きます。
ホテルのテレビでフィギュアの中継をしてました。
演技中アナウンサーも解説者も黙って視聴者と一緒に観戦しているようでした。リプレーのビデオを見ながら解説していました。
ラジオの相撲中継ならいざしらず、回転のたびにダブルアクセル、トリプル トゥループ、いちいちうるさいと思いませんか?回転が失敗しましたとか挙句の果てはペアの一方が遅れましただの。画面を見ているのでわかります。
視聴者は解説を聞きたいのではなくバックに流れる音楽とそれにあわせる演技を観て酔いしれたいのです。アナウンサーも解説者も勉強をすべきでは?プロデューサーも何を考えているのでしょうね?


by しずお (2012-04-22 21:06) 

しずお

仕事でたびたびヨーロッパに行きます。
テレビでフィギュア スケートの放送を流していました。
演技中アナウンサーも解説者も黙っていました。視聴者と一緒に見ているようでした。
演技が終わりリプレイでいろいろ解説していました。

荒川 静香のみならず解説者と称する人はうるさすぎます。
回転のたびにいちいちダブルアクセル、トゥループ、スパイル、シーケンス、挙句の果てはペアの一方が遅れているだの。画面を見ているのでわかります。相撲のラジオ中継じゃあるまいし。
バレエを見ていて隣でしゃべっている人がいますか?
演技中視聴者はバックの音楽と演技に酔いしれたいのです。
アナウンサーも解説者も考えなさい。

by しずお (2012-04-22 21:14) 

pooh

> しずおさん

いらっしゃいませ。二重投稿かと思いましたが、内容は違うようですね。
で、日付をご覧になればおわかりのとおり、このエントリは荒川静香が引退して解説者となった最初のシーズン、4年反前に書かれたものです。いまはまた、ここに書かれているような状況とは変わっていると思います。

> 画面を見ているのでわかります。

定着した感があるとは云え、フィギュアスケートはここ数年のブームみたいなものがあるので、観る側にもルールなどがちゃんとわかっていない(ぼくのような)観戦素人が少なくないと思います。
観戦のための補助線を引くような解説は、不要とは思いません。

> バレエを見ていて隣でしゃべっている人がいますか?

バレエはスポーツじゃないですし、採点もされませんよね。

> 演技中視聴者はバックの音楽と演技に酔いしれたいのです。

いろんな視聴者がいると思いますよ。選手同様、勝敗を大事に考える視聴者もいるでしょう。

> アナウンサーも解説者も考えなさい。

ぼくに云ってもしかたないです。
by pooh (2012-04-23 05:53) 

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