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交雑と本質 [音楽あれこれ]

なんかこちらのエントリで書いたりTAKAさんとコメント欄でしゃべったりしたことからちょっと考えた思い付きをつらつら、だらだらととりとめもなく適当に。黒人音楽のこととか。

うちは諸々の事情があってカリブ海、それもキューバの音楽となじみが深い家庭で。関連して文化的にもこまごまと輸入されていたりして、結果なぜか帰宅すると晩飯の献立がコングリ(キューバの豆ごはんですね)だったりするみたいな微妙な状況もあったりするのだけど、まぁそれはそれとして。

カリブの音楽全般にそれほど造詣があるわけじゃないんだけど、とりあえずキューバ音楽については、基本的に南欧由来のメロディとアフリカ由来のリズムが衝突して、混交して生まれたものだと思う。ラテン音楽、と云うけれどリズムはナイジェリア辺りから持ってきたもの、みたいな感じ。それからハバネラみたいに、ヨーロッパに再輸出されたりして(Wikipediaによるとさらにそれがアルゼンチンに輸出されてタンゴができたとか書いてある。まじかよそれ)。

サルサ(ティンバ)とかソンとか、けっこうポップミュージックとして耳にするものは、そう云う成り立ちで耳なじみのいい(演歌くさいとも云うかも)メロディと複雑なリズムが特徴で。で、もう少し土着っぽいと云うか、宗教儀式とかに使われる音楽はもっとアフリカから入ってきた際のなまのスタイルを残してるっぽくて、強烈なシンコペーションとポリリズムでめまいがしそうになる。ルンバ(RhumbaじゃなくてRumbaのほう)なんかもそういう部分が濃厚に残ってる。
まぁこの辺、混交具合もさまざまで。混交具合、って話になると多分ブラジルも同じで、アフリカ成分が多いとサンバができて、ヨーロッパ成分が多いとショーロになって、みたいな(この辺はもう知識があやしい)。

で、ヨーロッパ由来の音楽が土着化してその地域の音楽として発展した、と云う例だと、ぼくがわずかでも知っているジャンルとしてジャワ発祥のクロンチョンがある(これも詳しくはないけど)。クロンチョンはポルトガルの音楽とインドネシアの土着音楽が混交して生まれたとされていて、特徴としては演奏時の構成にパーカッションが加わらないこと(リズムは複数の弦楽器が担当する)。で、考えてみるとファドもパーカッションの加わらない演奏形態がふつうにあるので(そう云えば厳密にはファドに分類されないのかもしれないけど、マドレデウスも打楽器なしの編成だったなぁ)、この辺アフリカが入って来てないからだろうな、みたいに思ったり。
ジャワと云えばまぁ打楽器アンサンブルとしてのガムランもあるんだけど、ジャワ・ガムランって「ビート」の概念とちょっと遠い感じがする(バリ・ガムランのようなハイスパートな音楽じゃなくて、もっとのんびりした感じ)。聴く限りクロンチョンとの音楽的類縁性も感じられないし。

話がこの辺でキューバに戻るんだけど、代表的な信仰にサンテリアと云うのがある。どうももともとはナイジェリアのヨルバ族の信仰が持ち込まれたもののようで、神様の構成(多神教である)なんかは基本的に共通。で、これがラテンアメリカでカトリックと混ざった。
混ざり方としては「この神様はじつはこの聖人」って感じ。キューバのサンテリアの場合、イェマジャはマリア、チャンゴは聖バルバラ、ババル・アジェは聖ラザロ、その他もろもろ。なんか「南無八幡大菩薩」的な混ざり方なので妙な親近感が湧いたりして。同じような成り立ちのブラジルのカンドンブレも、習合の仕方は似てるみたい。
この辺の信仰は特に隠されているわけでもないようで、イラケレの「イェマジャ」ってアルバムのジャケットにはおさな児を抱いた黒いマリアが書かれているし、けっこう古い曲らしい"Que Viva Chango"と云う曲はいきなり地のメロディのうたい出しの歌詞が"Santa Barbara〜"だったりする(チャンゴはマッチョな雷神で太鼓の神様なので、なぜ聖バルバラなのかなんかへんな気もするけど、構わないらしい。うちにある音源はNG la Bandaのもの)。そう云えば「ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ」でも、故イブライム・フェレールが壁の聖ラザロに祈りを捧げるシーンがあったっけ(キューバじゃ聖ラザロ大人気だそうな。なんでだ。生き返るからか)。要するに、いま現在のキューバで生きている信仰なわけで。

なんかですね。この辺、音楽の話と信仰の話がずいぶん似通ってるなぁ、とか思ったのでした。カリブから南米の話をしてきたけれど、この辺は北米でも近い部分があると思う。ニグロスピリチュアルからゴスペルにブルース、R&Bの関係とか。
そう云えば少し前に誰かと故ボ・ディドリーの話をしていて、実はボ・ビートはキューバ音楽の基本リズムのひとつである3+2のソン・クラーベと同じだなぁ、とか気付いたのだった。ぼくらの日頃耳にするポップミュージックは多かれ少なかれほぼなんらかのかたちで黒人音楽の影響下にある、って事実を考えると、こう云うのって音楽の背骨なんだろうなぁ、なんて思う。

ついでに。

ブルース・ブラザース

ブルース・ブラザース

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • メディア: DVD

ご覧になった方も多いと思う。で、ご覧になった方はきっと、トリプル・ロック教会でのクレオファス牧師の説教と会衆の熱狂的なゴスペルのあとで、ジョリエット・ジェイクが啓示を受けるシーンを覚えてらっしゃるんじゃないだろうか。

"Do you see The Light?"

"Yes! Yes! Jesus H. Tap-dancin' Christ, I have seen THE LIGHT!"

コメディ映画だから誇張はあるけれど、きっとここにはいくらかの本質のかけらがある。本邦で大流行中の、しゃらくさいゴスペルもどきとは違って。

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黒猫亭

音楽の話はまったくわからんのですが、サンテリアというのはたしかジョン・シュレシンジャーの映画でそういうのがありましたね。邦題は日本で勝手に附けたものですから、一字違いの「サンタリア」になっていたのでソースを探すのに苦労しました。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=9331

>>"Do you see The Light?"

ボブ・マーリーの「Get Up, Stand Up」を想い出しましたが、なんか一般的な言い廻しなんですかね、「see The Light」って。
by 黒猫亭 (2008-07-19 02:32) 

pooh

> 黒猫亭さん

なんと云うか、一般的なイメージから理解するとサンテリアってのはデモーニッシュな邪教なわけです。もうそのまんま。儀式も太鼓叩いて踊りくるって、みたいな。

でもべつに隠されてない。本文で触れたイラケレにしろNG la Bandaにしろ、国際的に人気のあるメジャーリーガー級のバンドです。それがまぁ、堂々とうたうわけですね。

実はそれどころじゃなくて、キューバ大使館のサイトにも平然と載ってたり。こうなると邪教扱いするほうがなんか恥ずかしくなってきます。

http://embacuba.cubaminrex.cu/Default.aspx?tabid=1927

> なんか一般的な言い廻しなんですかね、「see The Light」って。

キリスト教的には通じやすい言い回しなんだろうな、とか思ってたんですけど、でもボブはラスタファリアンだからちょっと違うか。英語的には、ってことですね。導きの光、ってところでしょう。と云うか、"The Light"で固有名詞としての意味がなにかあるのかも。
この場面はジェイムズ・ブラウンの導きでジョン・ベルーシが神の啓示を受ける、と云う、無茶と云えば無茶でそれゆえに感動的なシーンです。
by pooh (2008-07-19 07:10) 

黒猫亭

>poohさん

音楽のほうはわからないですが、宗教のほうは多少興味がありますので、ラスタファリアニズムについて少し調べてみました。そうすると、ラスタファリアニズムもまた、アフリカ系アメリカ人(アメリカ大陸という意味ですが)に一般的なアフリカ回帰運動の一種だということで、アフリカに回帰するということは、別段「砂漠の一神教」の否定とイコールではないようです。

たとえばアフロアメリカンの間にアフリカ回帰運動の一環としてイスラム教への改宗というムーブメントが起こって、マルコムXみたいに「喪われたアフリカの名」を象徴する名前を名乗る指導者も現れたわけですね。

調べてみると、ラスタファリアニズムもアフリカの土俗的な原始宗教をコアに据えているのではなくて、どうやらアフリカ系の民族として、西欧で体系化されたキリスト教を拒絶し、エチオピアの皇帝を神聖視して砂漠の一神教の原点に回帰するような宗教運動らしい。

ラスタで神を意味する「ジャー」というタームもヤーヴェから派生していて、ラスタの象徴であるドレッドヘアも旧約聖書に根拠を持つということになれば、つまりアメリカにおけるイスラム改宗と同じような意味合いを持つ宗教運動で、むしろこの現代においてムハンマドの宗教改革がリアルタイムで起こったようなものと捉えられるのかもしれません。

イスラム教もまた、「砂漠の一神教」の正統を主張する大規模な宗教改革運動ですし、その成立にはアラブ人の土着シャーマニズムやジニー信仰の影響があるわけで、ムハンマドの啓示は従来のジニー憑きと差別化を図りながら、ユダヤ起源の宗教をアラブ的に読み替えて、我こそがイブラヒームの宗教の正統であると主張しているわけです。

これは、まあ大筋ではラスタファリアニズムにも共通する構造で、サンテリアやブードゥーがキリスト教の聖人崇拝と習合したように、ラスタファリアニズムにおいても、ジャマイカのマジョリティを形成するプロテスタンティズムの影響はあると視たほうがいいのかもしれません。

元々欧米のキリスト教もまた、砂漠の一神教がローマ帝国を媒介としてケルトやゲルマンの土着宗教と習合したものですし、アメリカにおけるキリスト教は戦争にまで発展した宗教改革運動によってもたらされたプロテスタントの新教ですし、さらにブルースブラザースにおける当該シーンも、正統的なプロテスタントの宗教儀式ではなく、ゴスペルというアフロアメリカンの文化が混入しているわけですから、ラスタファリアニズムと理念的に近似しているという言い方が出来るかもしれません。

大分風呂敷を広げてしまいましたが(笑)、同じプロテスタントをベースにしているということで、ゴスペルとレゲエにおける宗教的なタームは実は共通の根から出ているということはないですかね。
by 黒猫亭 (2008-07-19 10:42) 

黒猫亭

補足です。

まあ、ベタに謂えば「The Light」というのは創世記の「主が光あれと言い給えば」というのを受けているのでしょうし、「光を視る」というのは非常に始原的な神の御業に直接接する神秘体験みたいなもので、ウチのほうで話題にしたディックの神秘体験も「ピンク色の光線を視た」というものだったわけですから、啓示を受けることの一般的な表現なのかもしれません。たとえばディックが傾倒したグノーシス派のように、キリスト教の割合ポップオカルト的な秘儀とか密教的な部分の象徴なのかもしれませんね。
by 黒猫亭 (2008-07-19 10:52) 

alice

ゴスペルについてだけ感想を。

私は歌ったり声でハモるのが好きで、数年前の一時期ゴスペルレッスンに通っておりました。その先生は日本人でしたが、数ヶ月通ったあたりで生徒たちを(もちろん嫌な人は除いて)、とある教会の催しに誘いました。興味本位で行きましたがすごかったです。

歌の技術のものすごい人たち(全員黒人でした)が色々なスタイル(ゴスペルもアメリカの地域によってスタイルが異なるようです)で歌ったあと、ステージではだんだん神がかり的になって、10人ほどが輪になってぐるぐるステージを回りながら歌いながら足を踏み鳴らし、興奮し、「おお神よ」などと叫び手を頭上に伸ばし涙を流すのです(言葉自体忘れましたが、要するにゴスペルの歌詞は全部そんな感じです)。
そして歌っている人とは別に、MCみたいな人がマイクで観客に呼びかけ(100人ぐらいでしょうか)、「神の恩恵を受けたい人はぜひ前へどうぞ、どうぞ」と促すのです。

驚いたことに10人ぐらいの観客がふらふらとした感じで前に出て、洗礼のような動作を受けていました。MCのような人や歌手と抱き合って泣いていました。

ゴスペルとは基本的にこのようなものだと思います。
私は音楽としては好きでしたが、本来的に宗教と結びついているのだと心底感じたときに、エンターテインメントとしてゴスペルを聞くのは不謹慎だと感じて、今はすっかり聞かなくなってしまいました。

by alice (2008-07-19 19:25) 

corvo

こんばんは。
ブルースブラザーズは大好きな映画の一つで、もう何十回も見ています。
僕の中では、ベスト10に入る映画の一つです。
by corvo (2008-07-20 00:16) 

TAKA

私も音楽の本質は全く分かってないです(-_-:。という訳で、己の感性を磨くため、交雑で本質な歌を作成しました(^^。

『いい加減にせんかい』参考:新世界・第四楽章・冒頭(ドヴォルザーク)
…ROM …ROM ROM、ROM ヒタヒタ、見た見た、来た来た、フラフラ 論者が、揃った ブ・ロ・グ 喧々諤々…
勇者「勇者が来たぞ! さあ聴くのだ! 真理を説くぞ! この場所で!」
従者「異論が出たぞ! さあ聴こう! 色んな事を言ってるぞ!」
皆衆「どうも様子がおかしいな? なんだかデジャブ見たような?」
賢者「どうした勇者! もう終わりか! なんだか論理が! 笑えるなあ! ぼろが出た! 底が出た! 先見えた!破綻した! くすくす♪」

阿呆「…コピペリンク コピペリンク(-_-;」
天声「削除 即 削除♪(^-^」
皆衆「なんだ荒らしか 聴いて損したぞ」
阿呆「…コピペリンク コピペリンク(-_-;」
天声「削除 即 削除♪(^-^」
皆衆「繰り返すのか!」

~~~~~~~~~~~
『いまだhalf point』参考:half point
「あと少しなの合理道 見つからなくて分かんない いつか論が思った通りに言えるようになるのかな」
「解脱が私を待っている きっと違う菩薩が居る 新しい科学と出逢うたびに道も変わる」
「気まぐれクルテクモグラの ようなマラネロの迷路は どこかにある素敵な論たちを追いかけてる」

~~~~~~~~~~~
では皆さん。私は見聞を広げるため、修行の旅に出ます(^^。まずは芸術の都、パリが良いかしら?。
「♪お~所得税~。 ♪お~ガソリンデー~。 高い、投機、渋る、給油、今日から小遣いなんとゼロ!」(参考:おおシャンゼリゼ)
by TAKA (2008-07-20 05:56) 

pooh

> 黒猫亭さん

うぅむ。ラスタファリアニズムも、意外とちゃんと宗教の文脈に乗るんですね(失礼な話なのかも知れないけど、もっと適当な代物のような印象があった)。そうか、一神教ですものね。なるほど。

あと"The Light"については、ミッション系の学校に8年通ったつれあいがちょっと調べてくれました。直接的には、マタイによる福音書第5章13〜18節が典拠となってるみたいです。
ここはこれもよく使われる「地の塩」と云う言葉が出てくる部分なんですが、第16節の「そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かし、そして、人々があなたがたのよいおこないを見て、天にいますあなたがたの父をあがめるようにしなさい」(日本聖書協会訳)が直接の引用元のようですね。ここから考えると(ブルース・ブラザーズがRedemptionのものがたりである、と云う捉え方も存在するようなので)非常にしっくりときます。
by pooh (2008-07-20 06:13) 

pooh

> aliceさん

> 本来的に宗教と結びついているのだと心底感じたときに、エンターテインメントとしてゴスペルを聞くのは不謹慎だと感じて、今はすっかり聞かなくなってしまいました。

不謹慎、と云う捉え方には根本的に反対ですけどね。
宗教的なものを背景に持っている、と云うことと、エンタテインメントとしてすぐれていることは、受け手の側からすると直接関係しないと思います。と云うか、エントリ内でも書いたように、事実上ゴスペルの要素の精神性を除いた部分は、いまぼくたちが聴いているポップミュージックのほとんどすべてになんらかのかたちで含まれているんだと思いますし。
実際にうたう。発し手の側からすると、すこし話は違いますが。

ただ、そう云う部分を理解しているかどうかで、受け取れるものも違ってくるとは思うんですよ。ぼくは貧乏性なので、受け取れるものはできるだけみんな受け取りたい質です。
by pooh (2008-07-20 06:19) 

pooh

> corvoさん


ぼくは大学時代に、何人かの友人と一緒にジェイクとエルウッドから精神性を学んで、しかも実生活の範を「アニマルハウス」からとって過ごしたために、こんなおとなになってしまいました。
by pooh (2008-07-20 06:25) 

pooh

> TAKAさん

最近もとネタのとりかたの自在性に磨きがかかっているように見えて、すこし空恐ろしく感じはじめています(^^;。
by pooh (2008-07-20 06:26) 

TAKA

aliceさんのコメント、読みました。私の考えは以下の通りです。

最近、「おや?宗教音楽にも、良さげな歌があるのかな?」と思い始めています。
「皆で一緒に、歌に思いを込めて歌っていると、なぜか神をそばに感じるような気が。」という話。無精の私でも、少し分かって来たような気がします。心から音楽を楽しむ余裕が私には、過去無かったからかも知れません。

以前はもちろん、現在でも、宗教そのものにはさほど興味は有りません(少しは有るのぴょん(^-^?)。そんな私が、宗教音楽に興味を持ち始めたのは、自分でも意外でした。まあ今は、こんな感じで聴いている次第です。「好きな音楽は、素直に聞く。歌いたくなったら、歌う。」
深い興味が出れば、聴いている音楽が出来た時の、歴史的な背景を探るのもまた、楽しみの一つです。

「ジャンルには拘らない。心に響く、音楽ならば。」自分が気に入った歌に、不思議な遠慮はしたくないです。せっかく出逢えたのですから。

ていうかー。みたいな?感じ?
by TAKA (2008-07-20 08:23) 

alice

poohさん、TAKAさん

前のコメントでは紛らわしい書き方をしてしまいました。

ゴスペルを歌うことに関しては、教会体験にショックを受けて止めてしまったのですが、それは自分がゴスペルを歌うことに「不謹慎さ」を感じたから、としかいいようがありません。非常に個人的な体験なので、誰もがそうすべきだとは思いません。
歌うことを止めてみると、ゴスペル音楽にそれほどの興味をひかれなくなった、という感じです。

一般的に宗教音楽をエンターテインメントとして聴くべきではないと言ったのではありません。紛らわしい書き方をしてすみませんでした。

私もバッハの宗教的場面を題材にしたカンタータなどは、今も好きで良く聞いています。

by alice (2008-07-20 11:43) 

亀@渋研X

音楽の愉悦(絶妙なタイミングでアンサンブルがバシッと決まったときとか)って、感覚的にはエウレカ!とか、性的エクスタシーとかとも似ている。宗教的な歓喜って法悦っていうんでしたっけ? ぼくは信心はないですが、きっとそういうものともとても近いものですよね。
洋の東西を問わず宗教にはだいたい音楽が付随していたり、邪教に性的儀式がつきものなのは、そんな事情もあるのでしょうね。
などと、歳経て再び演奏するようになってから、強く思うようになりました(変な日本語)。

そう思うと、音楽って神秘。聖なるものでもあり、肉でもあるみたいな。清濁併せ持つというか、正邪を超えるというか。
by 亀@渋研X (2008-07-20 13:36) 

亀@渋研X

あ、ブルース・ブラザースについて書くのを忘れた。
大学時代、落ち込んだときに聴くのは、あのサントラでした。中古の輸入盤でうにょっと歪んでたんですけど、よく効きました。
「ブルーズの」というとちょっと違うような気がしなくもないんだけど、なんかそこら辺の根本があの映画にはあるような気がしています。数えきれないほど観ています。

そういえば、確か、仙台に菊池君を訪ねたとき(20年以上前)に彼の仲間が作ったBBのTシャツを買いました。よれよれになっても、つい先年まで着ていました。今思うと、権利とかまずかったんだろうね(^^;;



by 亀@渋研X (2008-07-20 13:43) 

pooh

> TAKAさん

亀@渋研Xさんもお書きですが、起源を宗教に持つ音楽は多いんですよね。バリ芸能はほとんどが神楽から生じてますし。

おすすめはカッワーリーです。パキスタンのイスラム歌謡なんですが、プレイヤーも聴衆もノリノリで楽しい(うちには故ヌスラット・ファテ・アリー・ハーンの録音が何枚かあるだけですが)。
by pooh (2008-07-21 05:14) 

pooh

> aliceさん

そう、そう云えばバッハだって宗教音楽ですよねぇ。

深く理解することで、結果的に距離を置くことになる、と云うのは別段不自然だとは思わないです。それもそれで、尊重のひとつのかたちですもんね。
by pooh (2008-07-21 05:22) 

pooh

> 亀@渋研Xさん

なんか、音楽の肉体性、みたいなのはあると思うんですよ。身体に効く、と云うか、身体から入って来て心に届く、みたいな。考えてみるとあぶないと云えばあぶないかも。

あのサントラはいいですよねぇ。ある角度から見たアメリカ音楽史、みたいにも聴けるし。むかしレコード(とかテープ)で聴いていた頃にぼくらがよく云ってたのは、「間違えてB面から聴き始めるといきなりアレサに怒られてしゅんとしちゃうよなぁ」みたいな馬鹿話でした。
by pooh (2008-07-21 05:27) 

黒猫亭

>poohさん

>>「そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かし、そして、人々があなたがたのよいおこないを見て、天にいますあなたがたの父をあがめるようにしなさい」

なるほど、ちょっと検索して前後の文章も読み合わせてみましたが、この文脈だと「信仰の力」というほどの意味で「光」という言葉が使われているようですね。グノーシス的なプラスマテとか召命体験の象徴とか、そんなふうに捉えるのはディックに影響されすぎでしたか(笑)。

皆さんが入れ込んでおられるBBに関しては、実はオレ自身はあまり興味を覚えなかったのでご紹介のシーンもうろ覚えなんですが、このゴスペルのパフォーマンスそれ自体に信仰の光を視たか、打たれたか、というほどの意味なんでしょうね。

元々の話題の「Get Up, Stand Up」の歌詞でも「Stand up for your rights」のライムで「So now you see the light」と歌われているのですから、あまりそこに意味を視ようとすると却って考えすぎになるかもしれませんね(笑)。
by 黒猫亭 (2008-07-21 14:30) 

黒猫亭

>aliceさん

>>ゴスペルを歌うことに関しては、教会体験にショックを受けて止めてしまったのですが、それは自分がゴスペルを歌うことに「不謹慎さ」を感じたから、としかいいようがありません。

一般的なレベルにおけるゴスペルの音楽性や受容のされ方の問題ではなく、或る個人が「芸事」「習い事」としてそれをパフォーマンスすることに対して、個人として「不謹慎さ」を感じられたということですかね。

たしかにそれは、aliceさんご自身のゴスペルに対する感じ方や想いに一義的に依拠する事柄ですから、問題はないと思います。
by 黒猫亭 (2008-07-21 14:31) 

alice

またゴスペルの話をしてしまうのですが、
ゴスペルの本来の意味は「福音」「神の言葉」であり、ゴスペルの歌詞は基本的にすべて、神(キリスト)の言葉であったり神(キリスト)との対話だったりします。
http://www.recosell.com/topic/gospel.html

Lightはゴスペルの歌詞に良く登場しますが、こちらのサイトにわかりやすく書いてありました。
http://www.hushharbor.net/jesus/a_j2.html

キリストの登場を抽象的に示しているそうです。

by alice (2008-07-21 15:05) 

alice

一箇所訂正します。

(誤)抽象的→(正)象徴的

by alice (2008-07-21 15:06) 

黒猫亭

>aliceさん

なるほど、オレが言ったこととpoohさんが仰ったことはバラバラの事柄ではなくて、イエスという媒介を通じて信仰全体の力を象徴している総体的な観念であるということですかね。始原の光を体現する者としてイエスが現れ、イエス自身の弟子たちに対する言葉において、彼らの内にある光で世を照らす者となれと語られるわけですから、「光」という言葉には一貫した観念が象徴されているということになりますね。

そうすると、一種ゴスペル同様にアフロアメリカンの信仰の形態であり、アフリカ回帰の宗教運動であるラスタファリアニズムの伝道者ボブ・マーリィの歌う「光」という言葉もまたそのような観念を内包しているということになるでしょうか。

いやまあ、ラスタファリアニズムにおいて「光」という言葉で表されているのは、厳密に謂えば「イエス・キリスト」そのものではないんだと思いますが。
by 黒猫亭 (2008-07-21 15:35) 

alice

黒猫亭さん

あぁっ私はなんと、ボブ・マーリーをボブ・ディランと脳内変換してて「なんか変だな?」とさっきまで思っていました!!ぼけててすみません!
レゲエのボブ・マーリーですよね(そりゃそうだ、このエントリ自体中南米音楽の話が主体ですものね)。しかもコメントちゃんと読んでなかった。恥。

>ゴスペルとレゲエにおける宗教的なタームは実は共通の根から出ている

私はラスタファリアニズムは今ちょっとぐぐっただけの知識ですが、イエス・キリストの再生が語られること、聖書が聖典であることを考えると、共通しているように思います。
ボブ・マーリーの歌詞も知らないので、あくまで憶測ですが。

by alice (2008-07-21 16:22) 

pooh

> 黒猫亭さん

ラスタファリアニズムはカリブ海〜中南米の信仰としてはちょっと特殊で、これはなんとなくあの辺でジャマイカだけが英語圏であることと関係していそうな気がするんですが。
と云うか、どうもアフリカの臭いがしない(いや、ハイレ・セラシエ信仰とか、政治的なニュアンスでは感じるんですが)。この辺り、レゲエとかスカよりもいわゆるチャントとか聴けばなんとなく見えてくるのかもしれませんが。
by pooh (2008-07-21 23:30) 

pooh

> aliceさん

と云うか、ゴスペルってそもそも賛美歌ですよね。
でも、そこでうたわれるJesusが西欧のJesusと(信仰の内容において)ほんとうに同じか、と云うのは考えてみる意義がありそうです。
by pooh (2008-07-21 23:32) 

pooh

ところで久々にジャズのセッションに(ブルースハープで)乱入して来ました。音楽の肉体性を骨身に沁みて感じるのはやっぱり(演奏と云う関わりかたでは)ジャズが一番、かなぁ。
by pooh (2008-07-21 23:34) 

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