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理想 [みたもの、読んだもの]

土曜日の朝にボリビア産のコーヒーを飲んで、その晩にチェ 39歳 別れの手紙を観た。

チェがその理想どおりに行動し、ボリビアでゲリラ戦を指揮して、失敗し、殺される映画。2部作の前篇、チェ 28歳の革命と同様、この映画はその過程を丹念に描く。散文的な三人称を貫く——ある瞬間を除いては。
キューバとボリビアの違い。文化、状況、歴史、そしてアメリカの関与。キューバ革命を成功に導いたあらゆる要素が、チェに加担しない。失敗を積み重ね、敗北に突き進む姿に、英雄の面影はない。
変化はひとりではなしえない。あたりまえだけれど。

今年一番の大雪の中を自宅に向かって歩きながら考えたのは、キューバ革命と云うものは(チェも自ら口にしている通り)狂気の産物であり、だとすればそれはあくまでも、その狂気をドライヴし制御しえたフィデルの革命だったのではないか、と云うこと。そこに、チェの貢献がいかに大きかったとしても、本質的には。だとすれば、チェの理想、と云うものの意義はなんだったのか。

すこし、苦い気持ちになる。それでも思ったのは、チェの理想はまだ死んだわけじゃない、と云うこと。考えてみると、ただ甘く青臭いだけに思えるそれは実際問題、案外なしたたかさをもってひとの心にいまでも生きながらえている。
その思想に全面的に与するものでは、それはもちろんないにしても。このことに思い至ったことが、なんと云うか、いくらかでも救いに似たものを感じさせてくれたのだった。
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コメント 8

黒猫亭

どうもです。とりあえず、レッドクリフのレビューは一段落が附きましたので、この週末にでも連チャンで観に行こうと思っています。勿論、徒歩でレイトショーを観に行きます(笑)。
by 黒猫亭 (2009-02-05 18:37) 

pooh

> 黒猫亭さん

是非。
とても抑制の効いた映画ですが、退屈はしないと思います。
by pooh (2009-02-05 22:01) 

黒猫亭

昨夜、レイトショーを観て参りました。

或る意味、こちらのほうが先に撮られたと聞いて予想した通りの内容。「28歳」よりも全然劇映画で、おそらくここから崩して物語性を排除した結果ああ謂う歪な映画が生まれたのですね。

ソダバーグたちが撮りたかった映画、撮ろうとした映画、撮ってしまった映画、そのような観点における批評的ストーリーが一本に繋がったと謂うふうに感じました。詳細はやはり拙ブログにて後ほど。ウチのほうでは来週で公開終了なので、暫く寝かせて来週中にアップします。
by 黒猫亭 (2009-02-15 08:32) 

pooh

> 黒猫亭さん

あぁ、お待ちしています。

ある種陰鬱な映画ですけど、見終わってすぐに、もういちど見たい、と思った映画はひさしぶりでした。
by pooh (2009-02-15 08:47) 

黒猫亭

大分時間が経って間抜けなんですが(笑)、レビューをアップしましたので、宜しかったらご一読ください。
by 黒猫亭 (2009-03-01 22:57) 

pooh

> 黒猫亭さん

拝読させていただいて、お伺いします。
トラックバックくださいな(通らなかったのかな)。
by pooh (2009-03-02 07:44) 

黒猫亭

>poohさん

何回かやってみましたが、今はTBが通らない状態のようです。
by 黒猫亭 (2009-03-02 14:00) 

pooh

> 黒猫亭さん

たまに相性が悪くなることがありますよね。
そう云えばぼくはここのところapjさんにトラックバックが通ったことがない(^^;。
by pooh (2009-03-02 22:20) 

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