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きみの性差 [よしなしごと]

WiredVisionの男と女は「美」の把握が異なる:脳の研究で違いが明らかにと云う記事を読んだ。

どうなんだろう。直感的には個人差のほうがよほど大きいような気もするけれど。美しさを感じる、感じない、と云う部分については、へんな云い方だけど学習と云うか訓練と云うか、で感受性のアンテナの到達範囲みたいなものを広げていく、みたいな部分もそうとう関係してくるだろうと思うし。

研究はまだ予備段階で、少人数のサンプルに基づくものでしかないが、きわめて興味深い。
たしかに興味深いけどなんだか怪しい。
こうした反応の違いが現れたのは、被験者が美しいと考える画像の場合のみだったことから、これは単に一般的な知覚の性差が反映されたものとは考えにくい。
知覚に性差がある、と云うことそのものも、なんと云うか後天的に獲得されるものかもしれないし。そう云う意味を含め、あってもおかしくはないとは思うけれど。

いや、ぼくなんかはこの種のことがらに対する自然科学的なアプローチをむしろ待ち望んでいるほうではあるんだけど(議論の場で「感性」にもとづいた主張にお付き合いしなくてもすむようになる可能性も高まるし)、注意深く接しないと、某氏のクオリア論みたいなものもあるわけだから。
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かも ひろやす

いわずもがなですが、性差があることと個人差が大きいことは矛盾しません。ヒトは一般に雄が雌よりも長身ですが、池乃めだかさんよりも大林素子さんが長身ですよね。

逆にいえば、美に性差があったとしてもそれは平均どおしの比較でしかないので、個人の能力を判定するに性別を判断基準にしてはいけないということです。

by かも ひろやす (2009-02-27 00:22) 

zorori

道の覚え方に男女差があるという話を聞いたことがありますが、それを思い出しました。

男は、地図を上から見ているようにして全体像を覚えるのに対して、女はコンビニの角を右に曲がって、次に八百屋を左という具合に時系列的に覚えるというものでした。

で、この研究ですっきりしないのは「美の認識」の特徴で一般的な知覚の性差が反映されたものとは考えにくいというところです。被験者が美しいと考える画像の場合のみだったというのは、単に印象深くて脳が比較的強く活動しただけじゃないかと。

実験そのものは妥当だとしても、その解釈に疑問を感じることは多いです。
by zorori (2009-02-27 06:44) 

pooh

> かも ひろやすさん

あぁ、わかっているつもりです。

すいません。うまく言葉にできていないのですが、この個人差、と云うのは後天的に獲得されたものの影響、と云う意味合いのほうを、なんと云うか重んじてました。
by pooh (2009-02-27 07:35) 

pooh

> zororiさん

> 実験そのものは妥当だとしても、その解釈に疑問を感じることは多いです。

そう云うこと、ですよね。要するに取り上げ方の問題、かと。
いや、実験がどの段階にあるのかはちゃんと示しているし、相応に注意深い書き方の記事ではあると思うんですが。
by pooh (2009-02-27 07:40) 

blupy

>性差があることと個人差が大きいことは矛盾しません。
 そりゃそうですが、ここでのポイントは、個人差が男女差よりも大きいかどうかです。もし個人差のほうが大きいなら、それは男女によって異なる、とはいえんのです。それが分散分析の考え方。
 
>zororiさん
>poohさん
 個人的には、美の把握というのは心理現象、知覚現象なので、脳の機能(神経現象)に還元してもしょうがない、とは思います。なぜなら脳の働きが若干異なっても同じ行動を出す、ということはあるからです。脳のは働き方の違い=心理、知覚の違いとはならないと思います。
 そもそもこの結果を、同じ心理現象(美のとらえ方)で別の脳の働きがみえたのか、同じ脳の反応が同じ心理現象をもたらすという前提で、異なる心理現象が確かめられたのかどちらなのかわかりません。もし前者だったら「美のとらえかた(という心理現象)に違いがあった」ではなく、「それをささえる脳のしくみに違いがあった」、というべきでしょう。心理や行動を脳が説明するという側面ばかり着目されますが、心理や行動が脳を説明するという面があるのをわすれるべきじゃないでしょう。
 
 
 
by blupy (2009-02-27 16:37) 

pooh

> blupyさん

いらっしゃいませ。

ここ、よくわからないのでよろしければ教えてほしいんですけど、「両方影響があることがありえて、でもどちらの影響がより支配的なのか判然としなくて、結果としてはっきりと片方の影響を認めることはできない」みたいな捉えかたは間違ってるんでしょうか?

> 脳のは働き方の違い=心理、知覚の違いとはならないと思います。

同意します。と云うか少なくとも、血流の増加だのシナプスの発火だのから簡単に導き出せるものではない、と思っています。そんな安直なものであるはずはない。

でもぼくは同時にこう云う角度で、(へんに文学的でない、微妙な心裡留保をテクニックとして使わないような)まっとうな方法論でそう云う部分の科学による解明が進むことを期待もしているんですよ。
by pooh (2009-02-27 22:08) 

blupy

>「両方影響があることがありえて、でもどちらの影響がより支配的なのか判然としなくて、結果としてはっきりと片方の影響を認めることはできない」みたいな捉えかたは間違ってるんでしょうか?
一般論としては、それが検定をかける前の状態、ということになるかと思います。査読誌に論文として出す場合、検定なしに出されるということはまずないでしょう。データというのは全く同じということはなくて、差があるわけなんですが、それが意味のある差なのかはその実験者が示さなければならないことです。脳画像研究(そもそも有意差があるところしか光らない
!?)の検定などよくわからないので、この研究についてのコメントは控えます。

>血流の増加だのシナプスの発火だのから簡単に導き出せるものではない、と思っています。
>まっとうな方法論でそう云う部分の科学による解明が進むことを期待もしているんですよ。
 脳の血流といっても、やっぱり大きな手がかかりになるのは事実で、脳画像研究が心理学にもたらした影響は甚大だと思います。たとえば、認知科学では一時期、中枢モデルが乱立した時代がありましたが、神経画像研究の登場で、それらがほとんど消え去ったと聞きます。検証のツールとして、有力なのは間違いないと思います。
  まっとうな科学として、こうした領域を研究するなら、手がかりや方法がそうとう限定されると思いますが、その中で少しずつ明らかになっていくものだと思います。人文的な議論も、全く無駄というわけではないでしょうが、いたずらな思弁が積み重なっていくだけな気がします。


by blupy (2009-02-27 23:54) 

ROCKY 江藤

>男は、地図を上から見ているようにして全体像を覚えるのに対して、女はコンビニの角を右に曲がって、次に八百屋を左という具合に時系列的に覚えるというものでした。
これに関してもやっぱ個体差が大きいんじゃないでしょうかね?
私は戸籍上も肉体上も間違いなく男性だけども、この例の女性のようにしか道を覚えられません。一度通った道は覚えていて確実に辿れるけど、自分がどっちの方角に向かって歩いているのかはさっぱり分からない。
妻は女性だけど(まあ普通そうだわな)私よりもよほど方向感覚があり地図を読めます。
by ROCKY 江藤 (2009-02-28 00:42) 

PseuDoctor

こんにちは。

>blupyさん
はじめまして。最近の御発言は拝見しています。

かも ひろやすさんは統計学が御専門ではないとはいえ、数学者ですから、分散分析の内容も充分に御理解なさっている筈です。で、おそらくpoohさんも、かもさんが数学に詳しい事を御存知だと思います。
ですので、かもさんの発言は「たとえ性差が検出されたとしても」という前提を補って読むと解り易いと思います。勿論これは、かもさんのバックグラウンドを御存知ではない(と私は推測しました)blupyさんにそうした読み方を強制するものではなく、単に私の解釈を説明したものに過ぎません。

一方で、私はblupyさんの事を認知心理学の研究者らしいと考えておりますので、統計学にお詳しい筈だとも思っています。
ちなみに私の理解を書きますと「二つの標本群の間で平均値に差が認められたとしても、裾野の方では重なっている事もありうる」となります。確かに当たり前過ぎるかもしれません。だからこそ、かもさんは「いわずもがな」と書き、poohさんは「わかっているつもり」と応じられ、blupyさんも「そりゃそうですが」と書かれたのでしょう。

ただ、私がこのポイントに拘るのは、こうした「裾野の重なった部分では一見すると傾向が逆転している様にも見える」という点を悪用して、あたかも反証の如く取り上げる場合がある、という理由もあります。
例えば「タバコと肺癌の関係」について「俺の知り合いはヘビースモーカーだが90歳の今も元気だ。でも別の知り合いは嫌煙家なのに60歳の時に肺癌で死んじまった」なんていう個別の例を挙げて反論したつもりになっている人も居る訳です。
私はそうした物言いに対する警戒感をかなり強く持っていますので、その意味では、かもさんの発言は素直に受け取れるものでした。
by PseuDoctor (2009-02-28 12:34) 

ちがやまる

私はPseuDoctorさんと違って入門書級かな、と思っています。視野が狭いので他人の話をひろうことができないし、自分の主張を自分の力で表現することに難があります。
(あれれ、自分の事を書いている気がしてきました。)

私が自分と違うと自負できるところは、精力を自分にとっての無知と戦うことに使うべきと考えていることであると思っています(実際どうかはまあ別として少なくとも考えていることとしては)。ブログなんかでご一緒させていただく皆さんは同じ過程をふむ同僚と思っています(一緒にされたくない方、ごめんなさい)。私たちそれぞれの知のフロントが人類のそれとたまたま一致した時が、人類の文化に寄与できる時じゃないですか(へへ、大きく出ました)。人をふみつけにするような言動の一方で信頼しかねる情報を垂れ流すようなのは、私はよう好きません(何語?)。
で、ここに述べた理由から私は「今後議論しません」宣言をした人に対して、「論宅並み認定」をしたものと見なしてください。ではここに論宅並み認定シールNO.2を交付いたします。
by ちがやまる (2009-02-28 19:13) 

zorori

ROCKY 江藤 さん、今晩は。

地図の読み方の話はいわゆる通俗書に書いてあったことで、真偽の程はわかりません。誤解を招く書き方で申し訳ありません。

仮に本当だとしても、仰るように個体差が大きいだろうと思います。
by zorori (2009-02-28 21:58) 

zorori

自分で書いてみて、つまらないことに、気づきました。

「男女差(集団の平均の差)よりも個体差が大きい」というのは実に曖昧な言い方ですね。どの個体を選ぶかで、男女差より大きいか小さいかは変わるわけですからね。なんとなくイメージすると、平均の差が標準偏差の何倍以下ならば、個体差が大きいというのかもしれませんが、何倍に標準値があるわけじゃないですし。

by zorori (2009-02-28 22:08) 

blupy

>私が自分と違うと自負できるところは、精力を自分にとっての無知と戦うことに使うべきと考えていることであると思っています
なるほど。じゃあ議論しても互いに得るものがないわけだ。私は、全くそうは考えていませんから。私は、相手が少なくともある点で自分より優っていると思った時だけ議論し、そこから新しい理解や知見を得たいと思っています。だから誰も論点を理解してないときは、わかるような説明の努力はしますが、わかる人がいるならその人と議論すれば目的は達成されるのでしない傾向があります。もちろん、全員に論点や議論を理解してもらうことは理想ですが、私の時間的、知的リソースに限りがある以上、それはなかなかかないません。それが「視野が狭いので他人の話をひろうことができないし、自分の主張を自分の力で表現することに難がある」ということになろうかと思います。が、最初に誤解を招く記述をして人を不快にさせた上、自分の論点の不理解を棚に上げて、議論の全体像や意義の説明を迫り、はじめから自分の興味のない話題と知るや「議論しない」レッテルをはるのは結
構ですが、それをすべて私の人格に還元されるのは困ります。
 あなたに無駄な質問や議論につき合わせ、貴重な時間を失わせた点は謝りますが、そのきっかけはあなたが誤解を招く不愉快な記述をしたことが私の中での発端であり、また私があなたの目的、関心を不理解だったという点をご理解ください。
 なるほど。あなたと議論をしても無駄だと私も思いますが、それは単純に議論の目的、関心が異なるからだ、と付言しときます。
by blupy (2009-02-28 23:58) 

pooh

> blupyさん

ご説明ありがとうございます。

> 人文的な議論も、全く無駄というわけではないでしょうが、いたずらな思弁が積み重なっていくだけな気がします。

うむむ。おっしゃることを理解できているか自信がないんですが。

最終的に、この種のお話は人文的な議論に接続してもらえないと困る、と云う部分があるんですよ。そうしないと、ぼくのような一般人の知見としてなんらかの活用ができるようなところまで降りてきてくれないので。
by pooh (2009-03-01 08:04) 

pooh

> ROCKY 江藤さん

なんかみなさんとお話ししているうちに、自分がこの記事のどこにひっかかったのか少しずつ見えてきた気がします。

ここで「性差」と云った場合に、それは生来決まっている部分で、でもってぼくは「個体差」と云う云い方をするにあたって、事後的に獲得された部分、と云う意味合いを含ませていたように感じます。

この記事そのものは相応に注意深く書かれていると思うんですが、結局のところこの研究で取り扱っている「性差」はおそらく遺伝子レベルで決定されているもので、でぼくは美意識と云うものがあんまりそのへんで規定されるものではないのではないか、なんらかの結論をニュアンスとしてでも漂わせるのならそれでもちょっと不注意ではないのか、みたいに感じていたみたいです。
by pooh (2009-03-01 08:09) 

pooh

> PseuDoctorさん

ここのコメント欄、一面「素人のpoohがそれぞれの方の知見を教えていただく」みたいな場所でもあったりしますよね。そのあたりなにか意図してそうなったわけではないんですが、なんとなくちょっと暗黙の了解になってしまった部分があるのかも。だからどうできる、と云うわけではないですが。

で、

> 「裾野の重なった部分では一見すると傾向が逆転している様にも見える」という点を悪用

この部分、なんですよたぶん。そして、そこを常識レベルでいかに見抜くか、と云うのが(本来の)ぼく的な主題だったり。
by pooh (2009-03-01 08:14) 

pooh

> ちがやまるさん

そこまで凄い名前を出すのはさすがに不穏当かと思いますけど。
by pooh (2009-03-01 08:15) 

pooh

> zororiさん

> 実に曖昧な言い方ですね。

あいまいな云い方です。でも、ぼくらは日常においてその水準のあいまいさで事物を把握して暮らしているわけじゃないですか。
非専門家としてひとつひとつ精査するわけにはいかない以上、そのあいまいさのなかでいかに妙なものにつけこまれないようにするか、そのポイントがどこにあるのか、がテーマのひとつ、だったりもするわけです。
by pooh (2009-03-01 08:18) 

zorori

>poohさん

いや、「男女差(集団の平均の差)よりも個体差が大きい」という言い方は集団の話をしているのか、個体の話をしているのかわからない表現じゃないかということで、自分自身うっかり、そういう言い方をした反省の弁です。

かもひろやすさんやPseuDoctorさんのような言い方が良いと思いました。


by zorori (2009-03-01 10:21) 

TAKESAN

お早うございます。

かも ひろやすさんは、比較的シンプルで解りやすい部分についてお書きになったのに、なんだかちょっとややこしい事になって、困惑なさってるかも知れません。

男女それぞれの平均に ある程度の差があったとしても、ばらつきの度合いによっては個人差が大きい場合がある(平均まわりに沢山集まっている訳では無い)ので、「男/女」という属性を判断基準とするべきでは無い、というお話ですよね。

正面から見て山頂同士が結構離れた距離にある山でも、それぞれの山が大きく裾を引いた形をしていれば、重なり合う部分は結構ありますよね。その場合、山頂の距離(平均同士の差)も離れているが山の広がり(ばらつきの度合いが大きい)もある、と。

それを解りやすく示すために、敢えて「身長」というイメージしやすい例を出された訳で。
by TAKESAN (2009-03-01 10:50) 

blupy

>一方で、私はblupyさんの事を認知心理学の研究者らしいと考えておりますので、統計学にお詳しい筈だとも思っています。
いいえ、研究者じゃないし、詳しくもないです。そういう風に思われていると書かれたのも初めてです。
認知心理心理学に言及することも多いですが、肯定的には扱ってませんので。私ほど認知心理学が嫌いな人も少ないと思っています。
by blupy (2009-03-01 12:22) 

ちがやまる

論文は読んでないですが、ROCKY 江藤さんへのpoohさんの返答に書かれたことで私も問題ないように思います。以下は変動(ばらつき)のとらえかたについて。

個々の対象について測った結果が(連続量として)数値化されているとします。それぞれの結果の変動(ばらつき)が何によって説明されるかを検討します。説明の候補になるのは、男女、年齢、健康状態(体格、血清脂質、血圧、、、)、生活状態(職業、年収、栄養摂取状況、喫煙、飲酒、、、)、文化的背景、個人的能力(IQ、手先の器用さ、、、)。
「個人差」は何か、は詰めておかなくてはならないとして、「男女差」か「個人差」かという問題でしたら、全体の変動から「男女差」「個人差」「それらの交互作用」を引いた部分(残差)と比べて「男女差」「個人差」を見積もる、ということになるのではないでしょうか。全体の変動から「男女差」を引いたものが「個人差」(=残差)という極め付けは、他人の話を拾ったことになっていないし、心理学方面の人はそんな発想はしないのではないか、と思いました。
"NO.2"とかいうのはここに書くべきことではありませんでした。申し訳ありません。 >> poohさん
by ちがやまる (2009-03-01 12:44) 

蝉丸

poohさん、みなさん、はじめまして。
本エントリの趣旨から外れて恐縮ですが、地図の読み方の話題が出たので、割り込みをお許しください。
なお、私自身は読図の達人レベルには程遠いですが、一応、読図の訓練は受けております。また、以前にapjさんのブログで、地図の読み方に関したコメントを投稿したこともあります。
(参照↓) 
http://www.cml-office.org/ehold/12000130707390.html#com21

地図に関わっておりますと、脳科学(というより俗流脳科学?)にからめた地図読み能力の話題を見聞する機会が多いのですが、率直に言って、地図読み屋の実態・実感とはあまりにもかけ離れており、怪しいと感じるものがほとんどです。
巷で俗説的に言われている「脳科学的に証明された地図読み能力の性差」とやらは、おおよそ以下のようなものでしょう。 

 【男性】
・俯瞰的把握
・絶対的位置把握
・距離感・方向感覚を手がかりにする
・地図を回さずに(北を上にしたまま)読む 

 【女性】
・時系列的把握
・相対的位置把握
・ランドマークを手がかりにする
・地図を回して(進行方向を上にして)読む 

さらに、「原始時代に男は狩をしていたので空間認識能力が発達し、地図を読むのが得意になった」と付け加えるのが常套的です。
#「原始時代のジェンダーはわかってないだろ」とか「空間認識能力と読図能力を同一視するのはヘン」とかのツッコミは脇に措くことにします。 

ところが実は、ナビゲーションの上級者が主に実践しており、長時間かけて訓練するのは、女性の特徴とされている方法なんです。男性的特徴の方は、初級者くさい。
もちろん、「よってナビゲーション上級者は女性的な脳の持ち主である」と言えば筋は通りますが、そうなると「原始時代に男は狩を...」の言説が、異空間の彼方へと飛び去ります。 

ともあれ、「脳科学にからめた地図読み能力」の怪しいウンチク話を得意気に披露したがる人は非常に多いのに対し、真剣に読図技術を学び、ナビゲーション能力を高めようとする人が非常に少ないのは残念なことです。怪しい俗流脳科学的言説の流通は、地図読み屋にとっても、はた迷惑でしかありません。 

以上、みなさんの議論の流れをぶった切るようなコメント、ご容赦いただければ幸いです。


by 蝉丸 (2009-03-01 14:13) 

たかぎF

地図が読めて話を聞かない女がやってきましたよ.

PNASのサイトでアブストラクト(は誰でも見えます)を読むと,男女各10人だそうですから,測った分は違いがあった,という以上にまだあまり大きい話はできないように思いますね.
それと PNASの特殊事情(?)があって,よく見るとこの論文 "track III" ってやつ(contributed by ... と書いてある)で,アカデミー会員の寄稿みたいなもの(査読は一応あるらしいけど)なので,ちょっとしょぼい話な可能性はあるかな…という気がしないでもなかったりなんかして
by たかぎF (2009-03-01 14:49) 

pooh

> zororiさん

どちらかと云うと(ここはここなので)集団の傾向を個人の傾向に落とし込むプロセス、と云うのがエントリとしては主題に近い部分なんですけどね。
で、ぼくらの日常にはそこにつねにあいまいさはあります。あいまいさがあること、が主題に近い、と云う話でした。
by pooh (2009-03-01 20:07) 

pooh

> TAKESANさん

と云うか、生得的な属性に対する切り口のとりかたと云うか、その伝え方・受け止め方と云うか、そう云う話でした。
by pooh (2009-03-01 20:10) 

pooh

> ちがやまるさん

いやまぁ、ぼくの理解の遅さ、と云うのもあるんですけど。

なんと云うか、みなさんのおっしゃるような意味でこのエントリの問いかけは漠然としているし、複数のレイヤーにまたがった問題をごっちゃにした切り口になっています。
ただ(言い訳じゃないですけど)そのあたり、「一般に」むけて放たれた言説に関する「一般の」人間の受け止め方、と云うのが(いつもながらの)テーマでした。
by pooh (2009-03-01 20:14) 

pooh

> 蝉丸さん

いらっしゃいませ。

なんと云うか、地図読める読めない系言説(いや、あんまり詳しくないですが)を叩き斬るようなお話ですね。いや、たしかにこの種のお話と云うのは、「それが最適化された、もっとも合理的なものである」と云うことを伝えられないと成立しないんですよね。

結局、ポイントは「どんな言説が流布するか」で、「どんな俗説を流布させるか」だったりもします。で、ぼくらはそこにどう臨むか、みたいなお話でした。
by pooh (2009-03-01 20:18) 

pooh

> たかぎFさん

なんかたしかにたかぎFさんは微妙に地図読むのが苦手そうな(ごめんなさい)。
でもこのへんをジェンダーに求める感覚が、なんかあんまりよく分かんないんです。うちのつれあいは台北で台湾人に道を訊かれたりしてるし。あんまり関係ないか。

いや、そもそも「大きな話はできないよね」と云うエントリで、でもって言及先もそのへんは慎重で、ただ「そう云うあたりで大きな話をするひとが目立つなぁ」と云うあたりでした。
by pooh (2009-03-01 20:22) 

PseuDoctor

こんばんは。

>Poohさん
たかぎFさんは「地図が読めて話を聞かない女」と仰っているので、通俗書の分類から言うとまるっきり「男脳」という事ですね(爆)。
その「通俗書」は私も読んだのですが、印象に残っているのは「ここで述べているのはあくまで一般的な傾向であり、個々人の例を見れば当てはまらない事は幾らでもある」という事を繰り返し書いてある点です。まさにここで問題になっている様な事に対するdisclaimerを準備してあるのですね。
それでもやはり、そうした部分は容易く忘れ去られてしまいがちなので、Poohさんが問題にしている様な状況になってしまうのでしょう。

>blupyさん
これは失礼しました。私の推測も当たったり外れたりするもので。
by PseuDoctor (2009-03-01 23:11) 

たかぎF

>>> poohさん
> いや、そもそも「大きな話はできないよね」と云うエントリで、でもって言及先もそのへんは慎重で、ただ「そう云うあたりで大きな話をするひとが目立つなぁ」と云うあたりでした。

あ,このエントリのpoohさんのスタンスは一応理解しているつもりです.
Wiredの記事は慎重な書き方だというのにも同意するのですが,そもそもこういう一般向けのメディアで取り上げたら,もう書き方がどうであれ見出ししか見ないで話をする層が出るのは確実なので,載せること自体がどうかなぁと思いますね.しかも元の論文がビミョーにしょぼそうな気配だし.

by たかぎF (2009-03-02 02:55) 

pooh

> PseuDoctorさん

あががが、読み違えている。ご指摘ありがとうございます。ごめんなさい>たかぎFさん

disclaimerがちゃんと書いてあっても、読み落とすんですよ。このへん、微妙なところと云うか、「じゃあどうすれば」って感じでもあるんですけど、ぼくとしては受け手の立場としてはどんな留意が必要なのかな、みたいなところが焦点ですね。
by pooh (2009-03-02 07:49) 

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