適切な選択 [余談]
Wired Visionの「V型8気筒鉛筆削り」と「丸ノコ・ピザカッター」と云う記事を読んだ。
ピザカッターにはそれほど感興をそそられなかったけど、鉛筆削りはいい。すてきに馬鹿だ。圧倒的にくだらない。欲しい。
エンジンの形式と云うのは一長一短で、そのエンジンがなにを重視するか、どんな車に積まれるか、によって理詰めで選択される。V型エンジンと云えば、気筒数に比較してクランクシャフトを短くできる、幅を狭くできる、と云うのが有利な点(そのぶんエンジンの構造としては複雑になる)。オートバイの場合はもうすこし趣味性が高くて、そのエンジンの乗り味、みたいなのも重要になるけれど。
でもなんとなく「V8エンジン」、と云う呼び方にはもうすこし別のニュアンスが絡み付いてくる。こんなのとかこんなのとか、あるいはいっそこんなのとか。要するにでかくてマッチョで脳天気そう、みたいな(ちなみにV8エンジンを搭載したバイク、なんてのもあることはある。乗ってみたいけど所有したくはない)。
欲しいなぁ。鉛筆削らないけど。
ピザカッターにはそれほど感興をそそられなかったけど、鉛筆削りはいい。すてきに馬鹿だ。圧倒的にくだらない。欲しい。
エンジンの形式と云うのは一長一短で、そのエンジンがなにを重視するか、どんな車に積まれるか、によって理詰めで選択される。V型エンジンと云えば、気筒数に比較してクランクシャフトを短くできる、幅を狭くできる、と云うのが有利な点(そのぶんエンジンの構造としては複雑になる)。オートバイの場合はもうすこし趣味性が高くて、そのエンジンの乗り味、みたいなのも重要になるけれど。
でもなんとなく「V8エンジン」、と云う呼び方にはもうすこし別のニュアンスが絡み付いてくる。こんなのとかこんなのとか、あるいはいっそこんなのとか。要するにでかくてマッチョで脳天気そう、みたいな(ちなみにV8エンジンを搭載したバイク、なんてのもあることはある。乗ってみたいけど所有したくはない)。
こう云うものをつくるにあたっては、造形的にV8エンジン以外の選択肢はない、とか個人的には思う。直4だとなにが面白いのかよくわからなくなるし、V12では衒いすぎで笑える余地が減る。その通り、もうおわかりだろう。これは作動時にエンジン音が鳴る電動式の鉛筆削りで、さらに、「削りカスがたまるトレイが満タンになったらエンストの音がする」。
そのリアルさはパワー供給にまで及んでいる。おもちゃだが本物さながらの電力消費量で、動かすには単三乾電池が4本も必要なのだ。価格は18ドル。例によって電池は同梱されていない。
欲しいなぁ。鉛筆削らないけど。
タグ:雑談
リンク先の解説にもあるようにヴァイパーはV10ですけどね。
それと
>V型エンジンと云えば、気筒数に比較してクランクシャフトを短くできる、幅を狭くできる、と云うのが有利な点(そのぶんエンジンの構造としては複雑になる)。
と言うのが、同じ気筒数の直列エンジンとの比較であれば、長さは確かに短いですが、幅はむしろ大きくなるのではないですか(あくまでも一般論としてですが)。
by ROCKY 江藤 (2009-06-25 23:45)
> ROCKY 江藤さん
あぁ、そうでしたそうでした(^^;。ごめんなさい。
むかし環八で豪快にぶち抜かれて以来(こっちは単車だったのに)ぼくのイメージの中でヴァイパーはこの種の車の筆頭なんです。イメージに引きずられてました(そう云うエントリではあるんですが)。
> 同じ気筒数の直列エンジンとの比較であれば、長さは確かに短いですが、幅はむしろ大きくなる
ここのところ、大排気量・多気筒のエンジン、と云うことで、無意識にフラットエンジンと比較してました。言葉が足りないですね。
V8より直8のほうがおっしゃるとおり、おなじシリンダーを並べれば幅は狭くなりますね。長さは倍近くなるでしょうけど。そうなると今度は搭載方法とか、クランクシャフトのマスや剛性とか、そう云う要素が加わってきそうです。
by pooh (2009-06-26 07:34)
こんにちは、poohさん。全くの個人的な趣味発言です。
>鉛筆削りはいい。すてきに馬鹿だ。圧倒的にくだらない。欲しい。
これが星形配置だったら、私は欲しくなるんだけどねぇ~(笑)。例えばブリストル・ペガサス3M星形とか、中島の栄型とかだと・・・。
by 技術開発者 (2009-06-26 16:17)
「星形配置エンジン」とは何ぞやと思って検索してみたら、こんな愉快な動画を見付けました。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ab/Radial_engine.gif
どう視てもアヤシゲなダンスで激しく腰を振っている芸人さんにしか見えません。
by 黒猫亭 (2009-06-26 18:33)
こんなのもあります。
http://jp.neilpryde.com/sails-2009/flatwater-sails/v8.html
レースセイルの次の位置づけです。一時期、ストリートレーサーと称してしました。
V8のイメージは国際的のようです。
by zorori (2009-06-26 21:14)
こんばんは。
鉛筆削りは、やっぱりナイフですよ。美しく削れた時の達成感は何物にも代え難いです。
エンジンですか・・・オトコノコの会話に敢えて口をはさんでみました(笑)
by うさぎ林檎 (2009-06-26 21:45)
> 技術開発者さん
あぁ、星型エンジンも絵になりますね。ただ全体のサイズに対してクランクシャフトが短い分、鉛筆削りとしてデザインするのは難しそう。
昔、「星型エンジンの2気筒分だけを切り出して、Vツインエンジンにしてバイクに積む」みたいな馬鹿話をしていたことがあって。栄だと排気量4リッターの空冷エンジン(挟角は50度ちょっとで、Harley Davidsonの45度に近いぐらい)のエンジンがつくれるよなぁ、みたいな話をしてました。
by pooh (2009-06-26 22:20)
> 黒猫亭さん
いや、星型エンジンってほんとにこんなふうに駆動されるんですって。
ついでに云うとシリンダブロックそのものもクランクシャフトを軸にぐるぐる回るので、たぶんじっさいにはもっと怪しい(^^;。ときどきリジッドマウントのHDで、スタンドを立てて停めているのにエンジンの振動で歩いてるやつがいたりしますが、なんかそう云う変さ加減ですよね。
by pooh (2009-06-26 22:21)
> zororiさん
これは、ボードセイリング用の帆、でしょうか(^^;。
もう、まさにおんなじ発想ですね。
by pooh (2009-06-26 22:22)
> うさぎ林檎さん
いや、ナイフはナイフで、をとこの(間抜けな)ロマンでもあって。
ぼくは歴史的に銘器とされている(でもそんなに値の張らない)ナイフを何本か持ってます。鉛筆さえ削りませんが。
by pooh (2009-06-26 22:25)
ちなみにアタクシ、山の中ではナタや鎌で鉛筆を削ったりしています。(ナイフを忘れたときなど)
現場で使える物は何でも使え、という先人の教えを守っている次第です。(自作の石器モドキとか、試した経験も。以外に削れました)
リンク先の文には、本物の丸ノコを使うべし、と書いてありますね。
という訳で、試しに丸ノコで鉛筆を削ってみます(^^。ついでにサンダーも試します。エンジンカッターだと、鉛筆が吹っ飛ぶかしら?(-_-;ウ~ム。
by TAKA (2009-06-26 23:05)
>poohさん
>>いや、星型エンジンってほんとにこんなふうに駆動されるんですって。
流石にこんなgifアニメまで作ってウィキペディアにネタ記事を投稿する洒落者がいるとは思えないので、そうなんでしょうね(笑)。このアニメだとゆっくりですから暢気にフラフープでもしているように見えますが、実際には物凄い高速で回転しているんだと思ったら爆笑してしまいます(笑)。
>>ついでに云うとシリンダブロックそのものもクランクシャフトを軸にぐるぐる回るので、たぶんじっさいにはもっと怪しい(^^;。
…もうこれ以上笑わせんといてください(笑)。一分間に何千回もフラフープを廻していると思っただけでもたまらんのに、さらにそのままグルグル回っているんだと思うと腹の皮がよじれます。
by 黒猫亭 (2009-06-26 23:10)
> TAKAさん
> ナタや鎌で鉛筆を削ったりしています
このへん、その道具を使い慣れているひとだとけっこうできちゃうみたいですね。
> 試しに丸ノコで鉛筆を削ってみます(^^。ついでにサンダーも試します。
あああ。
けがしないでくださいね。
by pooh (2009-06-27 05:28)
> 黒猫亭さん
> …もうこれ以上笑わせんといてください(笑)。
…さらにこれを二重・三重にして、18気筒とか21気筒とかになってたりするんですけどね。
ちなみにこんなもの見つけてしまいました。
http://www.gizmodo.jp/2008/02/post_3085.html
気持ちはすごくわかるのですが、虚心坦懐に云ってやっぱり馬鹿です。
by pooh (2009-06-27 05:30)
翼よあれがパリの灯だ、で、横断飛行のためのエンジンはやっぱりこれでなきゃ、という感じで登場してたような記憶が。<< 星形
鉛筆削りとすると気筒の数だけ刃がついてるんでしょうね。壮観、というか。でも、芯の先はとがらせることができなくなりそうですけど。
by ちがやまる (2009-06-27 11:19)
> ちがやまるさん
星形のロマンは厳然として存在すると思うです。
で、こう、実際のエンジンと同様の動作を考えてはまずいのでは(^^;。
鉛筆削りに「効率よく削る」性能を求めるのは違うかも。
by pooh (2009-06-27 12:31)
>poohさん
>>…さらにこれを二重・三重にして、18気筒とか21気筒とかになってたりするんですけどね。
一分間に何千回もフラフープを廻しながらグルグル回っているヒトが二人も三人も……もう息が出来ません(笑)。
>>ちなみにこんなもの見つけてしまいました。
と或るバイクマンガで「パルスジェットエンジンで推進するバイク(パルスジェット本体に車輪を附けただけ(笑))」と謂うのがありましたけど、とにかく無意味に巨大な出力のエンジンをバイクに積みたいと謂う不条理な情熱は、何となく理解出来るだけに莫迦ですねぇ(笑)。
これはもう、TAKAさんが電動丸ノコでピザカットに挑戦するくらいですから、是非とも本物の星形エンジンで鉛筆削りを作って欲しいものですね。適当な減速装置を噛ませて物凄いトルクで鉛筆を削るシャープナーが出来たら、「世界最強のステーショナリー」の名を恣に出来ますね(笑)。
なんかこう、削り立ての鉛筆は焦げ臭いんじゃないか…と謂うかすでに燃えているんじゃないかと(笑)。
by 黒猫亭 (2009-06-27 15:16)
> 黒猫亭さん
> 無意味に巨大な出力のエンジンをバイクに積みたいと謂う不条理な情熱
こう、バロックと云うかなんと云うか。
結局、日本とかヨーロッパとかだと、インテグレートされた「できあがり」みたいなものを考えてしまうんですが、アメリカ的にはあんまりそう云う発想にはいかないのかも、です。最高のものを集めれば最高になる、だったら「最高のV8エンジンを積もう」みたいな。
出来上がりのバランスは無茶苦茶でも、そこにバロック的勝利がある、みたいな感じで。
> 削り立ての鉛筆は焦げ臭いんじゃないか
もう、そもそもなぜ鉛筆を削るのか、と云うところからはるかに遊離してしまう、そのあたりの良さ加減、みたいな話ですよね。
by pooh (2009-06-27 20:30)
こんにちは、皆さん。
>翼よあれがパリの灯だ、で、横断飛行のためのエンジンはやっぱりこれでなきゃ、という感じで登場してたような記憶が。<< 星形
そう、星形配置というのは、航空機用のレシプロエンジンとしては完成の極地なんです。その後ジェットエンジンが進歩して、プロペラ機もターボプロップとかターボシャフトエンジンとなっていったので、星形配置のレシプロエンジンというのは廃れていった訳です。
>> ナタや鎌で鉛筆を削ったりしています
>このへん、その道具を使い慣れているひとだとけっこうできちゃうみたいですね。
私は子供の頃から切りだしナイフとか肥後の守なんてものは買って貰えなかったので、家にあった「樵鎌」と呼ばれる、鉈と鎌ま合いの子の様な鎌を使ってエンピツも削っていたし、竹とんぼも作っていました。実は切り出し小刀をうまく使えないんですよ(笑)。
by 技術開発者 (2009-06-29 08:17)
> 技術開発者さん
> 星形配置というのは、航空機用のレシプロエンジンとしては完成の極地
そうなんだろうな、と思います。ワンセットの気筒数が奇数である、と云うようなディテイルも含めて。
じつはエンジンの話と鉈や鎌の話で共通する部分があるのは、根幹にある所与のローテクを、その応用の部分でブリコラージュ的に洗練していく、と云うようなニュアンスのようにも思うんです。こう云うのって言い知れぬロマンティシズムを感じさせる部分があるような(うさぎ林檎さんがおっしゃるような、男の子的な部分、なのかもしれませんが)。
それはその条件・文脈のなかで追求された合理性の結果ではあるんですが、できあがるものは洗練されればされるほど、なんと云うか直感的に奇妙に見えるもの、だったりして。星型エンジンが黒猫亭さんのツボにこれだけ喰いこんだのは、そう云う部分だったりもするのではないか、とか思ったりします。
機能性追求の結果としての異形、と云うのは、なんと云うか抵抗し難い魅力を感じさせますよねぇ(いや、オートバイと云うのはそう云うディテイルの集合体なんですが)。
by pooh (2009-06-29 22:01)